どうする?
飛び去って行く妖精を唖然とした様子で見送ったラオト達は、少し遅れて妖精が飛んでいった方向へ走りだしたのだった。しかし、その方角はフェアリウムの中でもかなり入り組んだ構造となっているエリアで、他の妖精族の姿も多く、ラオト達はあの妖精がどこに居るのか、完全に分からなくなってしまった。
「あの妖精、どこに行ったんだろう」
「分からないな、、、かくれんぼとか言ってたけど、こんな広い町の中で、あんな小さな妖精を見つけだすなんて無理だろ!」
「本当だよ!はぁ、かまってちゃんな妖精も居たもんだね」
「あぁ、まるで堕天使のような妖精だな」
「はい!?かまってちゃんはアンタでしょ!」
「ハハ、2人は相変わらずだな」
「、、、そんな事より!本当にどうするの!ラオトが小さいままだったらブラキナ討伐の出発日が遅れちゃうよ!」
「、、、思ったんだが、別に出発日が遅れても良くないか?」
「おぉ!俺様もホルス先輩と同じ事考えてたぜ!別にタイムリミットがある訳じゃないんだ、ラオトの体が戻るまでこの町を満喫するのもいいんじゃないか?」
「おぉ!それもありだな!ラオトが戻るまでの間、ジャンケン大会をしまくろうぜ!」
「いいねいいね!私も賛成!」
「私も!またサリディ達をジャンケンでボコボコにできる!」
「フッフッフッ、甘いなスティア!俺達は旅をする中で、対天使用のジャンケン方法を生み出したのだ!今度は簡単にはやられないぞ!」
「随分と大きく言うじゃん!いいわ、受けて立ってやろうじゃないの!」
「はぁ、、、みんなは良いかもしれないけど、ラオトの意見も聞かないとだよ!ラオトはその体で不便じゃない?」
「俺は大丈夫だ、誰かに運んで貰えれば、小さな体もそこまで不便じゃないしな」
「そう?なら良いけど、、、」
「よーし!そうと決まれば、早速ジャンケン大会を始めよ!みんな集合ー!」
スティアはジャンケンに乗り気だった4人を連れて、町の中心へと向かっていってしまった。そして、特にジャンケン大会に乗り気ではなかったウィンディとアレス、そしてウィンディの手の上で座っているラオトの3人だけが、フェアリウムの入り口付近に残されたのだった。
「みんな行っちゃった、、、あの妖精を探さなくて大丈夫かな」
「ウィンディは心配なのか?」
「うーん、2週間も足止めは長すぎるし、それに小さい体だと、、、」
やけに小さい体を心配するウィンディに、ラオトは少し心配になっていた。ラオト達5人の中でも一二を争う博識さを持つウィンディが心配するという事は、何か小さな体だとマズい事が起きるのではないかと、嫌な予感を感じていた。しかし、ウィンディと同じくらい博識なアレスの方は、ラオトの小人化をあまり深刻には見ていないようだった。
「まぁ安心するんだウィンディ、堕天使の言った通り、あの妖精は少々かまってちゃんなようだからな、我々があの妖精を一才探してない事に気づけば、自ら出てくるかもしれないな」
「うーん、、、そう?」
そんな事を話しながら、ウィンディとアレスはスティア達を追いかけて町中へと向かっていった。




