小人化
ウィンディ達は小さくなったラオトと空を飛ぶ妖精を手の上に乗せ、2人の様子をじっくりと観察した。
「凄い、、、ラオトが妖精族と同じくらいの大きさになっちゃった」
「へへっ、なんか可愛いな」
「妖精族はこんな事も出来るのか」
妖精の隣に立たされたラオトは、あれほど小さかった妖精が自分と同じ程の背丈になっている事、そして自分の事を物珍しいそうに観察する巨大な仲間達に驚きを隠せなかった。
「みんなが、、、巨人みたいだ」
「どう?これが僕達が見てる世界だよ、君達みたいな種族にとっては恐ろしいだろうね!」
「あ、あぁ、、、こんな体じゃ踏み潰されちゃいそうだな、、、でもそれだけか?」
「えっ?」
想像とは違う反応をしたラオトを見て、妖精は急いでこの作戦を見直してみると、一つの重大な欠陥を見つけたのだった。
「(コイツ、なんで妖精族を獣○と呼んじゃいけないかを知らないんだから、この体になる事の怖さも知らないんじゃ、、、)」
作戦の失敗に落ち込んでいる妖精に対し、ラオトは手の上で飛び跳ねたり、小さくなった状態で魔法を使ったりと、小さくなった体を存分に満喫していた。
「おぉ!魔法も小さくなってる!まるで砂みたいだな!」
「手がくすぐったいよぉ!」
「ちょ!持ち上げるのは良いけど、落とさないでくれよ!」
「、、、ところで妖精よ、面白いものを見せてもらって悪いのだが、この魔法はいつ切れるのだ?」
「面白いものって、、、」
ラオトに対する罰則として使ったはずの小人化魔法が面白いもの呼ばわりされてしまった事で、ついに妖精は自身の負けを認め、肩を落としながら弱々しい声で魔法の持続期間を答えた。
「、、、2週間くらい」
「、、、え?」
「、、、は?」
先程までウキウキでラオトを観察していたサリディ達だったが、妖精が答えた期間を聞いた瞬間、その表情はみるみる絶望の表情へと変わっていった。その事に気がついた妖精は、「(罰則が成功したのか?)」と機嫌を取り戻し始めていた。
「いやいや!長すぎるって!」
「そうだぞ!俺達これから行かなきゃいけない所があるのに!」
「フン!これが僕からの罰って事!」
「なぁ、どうにか期間より前に体を治す事は出来ないのか?」
「私に任せて!基本どんな状態異常でも治せるから!」
スティアは、ラオトの体を元に戻して皆から称賛される構図を想像し、ウキウキな様子でラオトに回復魔法をかけた。しかし、スティアの魔法を浴びても、ラオトの体に変化は起こらなかった。
「あ、あれ!?なんで!?」
「ふふーん!この魔法は僕達妖精族にしか解除できないよーだ」
「解除できるのか!なら頼む、解除してくれ!」
「えぇー?ただで解除するのもなぁ、、、」
妖精は少し悩んだ後、とある提案をラオト達に話した。
「それじゃあ!僕がこの町に隠れるから、3日以内に見つけ出せたら解除してあげる!それじゃあ!」
「おい!待てって!」
妖精はニヤニヤとした笑みを浮かべながらどこかへ飛んでいってしまった。
「、、、どうする?」




