事前準備
エントモス熱帯林のすぐそばに着いたラオト達は、森の中に入る前に、シュミトから貰った便利魔法の中でも事前に使用するタイプのものを、今のうちに使用する事にした。
「スティア、魔法は覚えておいたか?」
「もちろん!書かれてた魔法は全て覚えたよ!」
「やけにやる気ではないか、プリズン山脈の時もそのようにやる気を出してくれれば良かったのだかな」
「フン!今回は明確に覚えなきゃいけない理由があるからね!虫に会わないで済むなら、魔法を覚えるくらい容易いね!」
「プリズン山脈の時も、ちゃんと覚えてくれなきゃ俺達がヤバかったんだが、、、」
「それは、、、その後ちゃんと覚えたんだから良いでしょ!それよりほら、魔法かけるよ!」
スティアは覚えた魔法を次々と皆にかけていった。スティアがかけた魔法は、虫を寄せ付けない虫除け魔法、光によってくる虫を避ける為の天使と悪魔の発光を抑える魔法、暗いところでもよく見えるように暗視魔法、ジメジメとした環境でも快適に過ごせるように体温調節魔法など、シュミトから貰った魔法を、勿体ぶらずにどんどんと使っていった。そのスティアの必死な様子から、余程虫に会わずに早く進みたいという事がよく分かった。また、いつもなら嫌がらせのために、アレスにかける魔法の効果を薄くしていたのだが、今回は本当に虫に会いたくなかった為、アレスにも容赦なく魔法をかけまくった。
「はい終わり!」
「うっ、眩しい」
「暗視魔法を掛けたからね、森の中ならちょうどいいけど、外なら少し眩しいかも」
「堕天使、我にかけた魔法は、ちゃんと推奨された量にしているか?体がピリピリするのだが、、、」
「それは気のせいかアンタが弱いだけでしょ」
「我が弱いわけはない、つまり気のせいという事か」
「そそ、気のせい気のせい!」
「気のせい、、、な訳あるか!体が明らかに痛いのだぞ!堕天使よ!記載された量はちゃんと守らねば、かえって逆効果になってしまうぞ!」
「大丈夫だって!かける魔法なんて、多ければ多いほど良いでしょ!」
「、、、次からは、便利魔法の管理は我がやらなくてはだな」
魔法が無事にかかった事を確認したラオト達は、ついにエントモス熱帯林の中に突入した。




