心残り
「よし!次の目的地はブラキナの居るエントモス熱帯林に決定!パチパチパチ」
「よし、そこに行くというのなら、専用の便利魔法が書かれた書物を用意しておこう」
「助かる、あそこは暑くてジメジメしてるし、何より虫が多いから、虫除け魔法は欲しいな」
ウィンディやホルスが便利魔法について話していると、スティアが気になっていた事をボソッと呟いた。
「えっと、、、それは誰が覚えるの?」
「もちろん堕天使の役目だ、今回のように魔法を覚えていないで大変な目に遭うのはごめんだからな、向かっている途中にしっかりと覚えておくように」
「そんなぁぁー!」
スティアは不満しかない様子だったが、これらの便利魔法を一番上手く扱えるのはスティアしかいない、そして何より皆の期待の眼差しにやられ、スティアはシュミトから便利魔法の書かれた書物を受け取った。
「それで、出発はいつにする予定じゃ?」
「早めに出発した方が良いよね、、、明日とかどう?」
「明日か、、、」
シュデンは悲しそうにそう呟いたが、私情でラオト達を困らせないと誓った事を思い出し、自分の私情を抜きにして、真剣に話を進めた。
「分かった、明日までには物資を用意しておこう、シュデンにも急いで用意するよう伝えておく」
「ありがとう!」
「明日か、、、明日まで何しようかな」
「今日でこの町にいるのは最後なんだし、今からそれぞれ行きたい場所に別れる?」
「それが良いかもな、それぞれ思い残した事を今日中に消化する、そしたら明日、なんの未練もなく出発できるな!俺はあのトロッコにもう一度乗りに行くか」
「私はあのスイーツの店に行こ!あそこのスイーツすごく美味しかったし!」
「あ!私も行きたい!!」
「それじゃあスティアも一緒に行こ!」
「やったぁ!!ウィンディの奢りね!」
「えぇー!」
「我はこの町の鍛治職人に会いに行こう、本場の職人の技を見てみたいからな」
「俺は、、、もう一回壁画を見に行こうかな」
「なんじゃと!?そんなに気に入ってくれたのか!」
「まぁな、最後にもう一度シンを見ておきたいと思って」
「分かった!それじゃあお主はワシが案内しよう!」
「よし!それじゃあみんな解散!夜に宿で集合ねー」
「はーい」
「おう」
シュミトの部屋を出たラオト達は、各々心残りをなくす為、行きたい場所へと向かっていった。




