魔法陣とご対面
ラオト達はシュデンに案内され、ラオトが前に見た、大きくて威圧感のある厳重な扉の前へとやって来た。
「この扉の先にアレがあるのか」
「はい、先に私の方で確認済みです!」
「そうか、、、なんだか緊張するな」
「普通に生きてたら絶対に見れないもんね、そんな重要な物をこの目で見れる日が来るなんて!」
「我も初めて見るな、果たしてどのような姿なのだろうか」
「よし!それじゃあ開けるか!」
ラオトは目の前に立ち塞がる大きな扉に手を当て、精一杯力を込め始めた。その扉は非常に大きく、また金属でがっしりと補強されていた為、ラオト一人では到底開ける事はできなかったが、その場にいたシュデンやホルスのような力自慢達と協力し、ようやく扉を開く事ができたのだった。
開いた扉の先に広がっていたのは、均等な幅で10箇所に散りばめられている大きな魔水晶、そしてその魔水晶達の中心の床には、直径10メートル以上はあるであろう、不気味に輝く大きな魔法陣が描かれていた。
「おぉ!これが結界の魔法陣か!」
ラオト達が物珍しそうに魔法陣に駆け寄る中、スティアは自分が予想していた物と違う物が扉の向こうにあった事に絶望していた。
「え、、、これが、、、私達のお目当ての物?」
「何言ってるんだスティア?俺達がこの城に来たのは、この魔法陣を壊す為だろ、まさか忘れたのか?」
「魔王軍の金銀財宝を奪う為じゃないの?」
そう悲しそうに呟くスティアに、シュデンは残酷な現実を告げた。
「その、スティア様?非常に申し上げにくいのですが、我々はこの城を隈なく探索したのですが、、、この城には金銀財宝などは見つかりませんでした」
「えぇぇ、それじゃあ私の貯金が増えないじゃん!」
「こんな場所に魔王軍が宝を置くわけないだろ、そういうのは大体本拠地の城に置かれてるもんだ」
「それより、スティアってお金に困ってるの?」
「当たり前でしょ!私だってコイツみたいにへそくりを使って豪遊したい!」
突然秘密をバラされたアレスは、少し動揺しながらスティアに反論した。
「な、何を言っているのだ!我が皆に内緒で、ちょっと高い悪魔用のお酒などを買っている筈ないではないか!」
「ふぅーん?そうなんだ?」
その話を聞いたラオト達が、怪しげな視線でアレスを見つめた。
「わ、我だけではないぞ!ウィンディこそ、この前我の買っている物より値段の高いスイーツを食べていたではないか!」
「ギクっ」
アレスを見ていた視線は、今度はウィンディの方に向きを変えた。
「た、たまには甘い物を食べたかったの!」
「俺達は食べてないのに、か?」
「、、、分かったよ!今度みんなで食べに行こ!」
「やったぁ!」
そんな微笑ましい5人の様子を、遠くからニヤニヤと見つめる人物がいた。
「いやぁ、仲間というのは良いですなぁ」




