機械の役割
パスワードが入力された機械は、先ほどまでの待機画面から変わり、2つの選択肢とグラフや数値が並んだ画面になっていた。しかし、肝心の機械を操作したら何が起こるのかなどの説明は一切なかった。
「散布と停止、この2つの選択肢は押せそうだな、何が起こるか分からないけど」
「散布って、、、何を散布するんだろう?」
「停止も、何を停止するんだろうな」
「何が起こるか分かりませんが、とりあえずどちらか押してみては?」
「そうだな、、、どっちを押す?」
「散布、、、毒とかだったらやばいし、まずは停止を押してみたら?」
「停止も中々危険な想像が出来るが、まぁ、散布よりかは安全だろう」
「それじゃあ停止を押すぞ、3、2、1」
ラオトはカウントダウンと同時に停止のボタンを押した。すると、機械が大きな音を立てながら揺れ始めた。しかし、それだけではなく、なんと城中が揺れ始め、そのせいで大きな地響きが城内に響き渡った。
「ひぃぃぃ!!お助けぇぇぇ!!」
「うーん、もしかしてヤバかった?」
「ヤバいかもな、逃げるか?」
ラオト達が城の揺れに焦りを感じている中、アレスは周りが気が付かない明確な変化を感じ取っていた。
「これは、、、」
焦ったラオト、ウィンディ、ホルス、シュデンの四人が部屋から逃げ出そうとしていた時、丁度城の揺れが収まった。城が崩れない事に安心した4人は、ホッと一息つきながらその場に座り込んだ。
「ふぅぅ、城が崩れたりしなくて良かったぁ」
「生き埋めになるのは御免です!、、、あっでも、勇者様達と一緒に埋められるなら、、、光栄かも」
「それで、変化は城が揺れただけか?」
「うーん、何が変わった感じはしないな」
「いや、確かに変わっているぞ」
「え?何が変わってるんだ?」
「霧が晴れた」
「え?」
アレスが言うには、自分にも目に見えている訳ではないが、確かに先ほどまで城内を漂っていた闇魔法の気配が、綺麗さっぱり無くなったとの事だった。
「なるほどなるほど、つまり、この魔道具はこの城の闇魔法の霧を操作する物って事?」
「その可能性が高いな」
ラオトが今の機械を見てみると、確かに数値やグラフの目盛りがゼロを示していた。
「それじゃあ、散布は、、、」
「あぁ、恐らく城内に霧を散布するって事なんだろうな」
「なるほどね、じゃあ確認の為一回押してみない?」
「それって大丈夫なのか?」
「大丈夫でしょ!さっきまで散布されてたんだし」
「そうか」
「それじゃあ!ポチィ!」
ウィンディが勢いよく散布を押すと、再び機械と城が揺れ始め、しばらくすると収まった。
「アレス、どうだ?」
「ふむ、また気配を感じるぞ」
「そうか、それなら、、、」
ラオトが結論を話そうとした時、急に城内にスティアの叫び声が響き渡った。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「な、なんだ!?」




