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鈍先
「ありがとう。」
礼を言う私に
兄は照れくさそうにしている。
今回は兄にも伝えなかったために
背筋が凍る思いをした。
敵に剣を使わせる為に
わざわざ隙を見せていたが。
帝国の指揮官が予想より遥かに優秀だった。
私1人なら捕られていた。
だが、これで束縛も私の物だ。
敵は切り札を使うしか無くなった。
ひとまず、しばらくの間は安全だろう。
この町でも、
やらなければならないことがある。
中心部の軍事施設。
そこにある工場の生産を止めれば、
それだけ帝国の軍事力は下がる。
兄は解放した市民を気にかけている様だ。
町を解放すれば帝国は弱る。
弱り果てた帝国は
切り札を出さないわけにはいかなくなる。
私たちは中心部にある
兵士の使っていたホテルで夜を耐えることにした。




