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名の祈り  作者: Shinoka
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はじまり。

始めに分けたのは、いつだっただろうか。

最初はお遊びの感覚だった気もする。

あるべきものを、あるべき場所へ。

片付けのような作業だった。

私が世界を綺麗にしている、そんな感覚だった。

それが正しいと信じていた。


ただある日、ふと気づいた。

名付けられなかった子が泣いていることに。

私はそこで、初めて自分を疑った。


名付けられなかった子が、ただ泣いていた。

声を押し殺すように、息を詰まらせながら。

誰もその子を、見ようとはしなかった。


「ごめんなさい」


口からこぼれ出た。

―――逆効果だった。

その子からの視線を、私は今でも忘れられない。

ただの泣いている目じゃなかった。

なにかを訴えかけるような、絶望した目だった。



それ以来、私は分けるのに抵抗があった。

だけどやめられなかった。

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