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名の祈り  作者: Shinoka
3/7

静かな子

次の子は、何も言わなかった。

口を固く結んで、ただそこに、棒のように立っていた。

手を横にぶら下げていた。

視線はずっと、私の足元に落ちていた。

指先だけが微かに震えている。

珍しい、と思った。

縋りもしない、無理して笑いもしない。

ただ耐えているだけ。


これは、ただの作業だ。


「ごめんね」


口先だけの言葉だった。

私の声に、肩が少し震えた。

何も声に出さず、唇を噛み締めている。

そのせいで、微かに血が滲んだ。

―――声を押し殺している。

泣かないように、声に出さないように。


「...」


私は何も言わなかった。

これ以上の言葉は、この場に存在してはいけない。

やがてその場から、静かに立ち去った。

最後まで、私と目を合わせることはなかった。


―――よくあることだ。

そう思うようにした。

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