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アイゼル博士の憂鬱  作者: 星野にゃん
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3/15

第3話 市川博士の『クロノ・モンブラン』の巻

 帝都科学技術省第七ステーション所長執務室

午前10:30

ネコトロン「カフェ・ブレイクのお時間ですにゃ。

      今日はホットカフェ・オ・レですにゃ」

アイゼル「うん、休憩しようか」  


 その時!

応接テーブルの上に突如実体化したどでかい魔導ボックス!!!

魔導ボックスは某猫型ロボットの四次元ポケットと同じで、

内容量は無限大。好きなだけ入れられる。


 市川博士からホログラム通信が入る。

市川「やあやあ、皆さん、お元気ぃ?

   おやつの時間でしょ、

   美味しいお菓子を送ってあげたよぉ!

   名付けて『クロノ・モンブラン』!

   食べたら季節感を感じられるお菓子なんだ!

   感想聞かせてねぇ〜じゃあねぇ〜」


アイゼル「『じゃあねぇ』ではない!!!

     近づくなよっ!!!」


 魔導ボックスがバカっと開く!

山のようなモンブランが出てくる!!!次から次へと!!!


アイゼル「この量!!!転送で送り返せ!」


スイーツ大好きなネコロンがつい、モンブランをパクリ!!!


 途端に執務室に晩秋の冷たい風が吹く(窓を閉めているのに!)。

窓の外に舞う枯れ葉!!

ネコルン「枯れ葉よ〜にゃ〜ん」

ネコトロン「有名シャンソン歌ってる場合じゃないですにゃっ!!

      さっきまで季節は春でしたにゃっ!!」

ネコロン「気象コントロール装置の故障かにゃ?」

ネコトロン「違いますにゃっ!!

      市川博士のヘンなお菓子のせいですにゃっ!!」

みーちゃん「猫じゃらしは春と夏しか生えないみー(泣)」


ネコラン「どうするにゃ?!?!」

ネコトロン「戦いですにゃっ!!『食戦』ですにゃっ!!

      皆、スプーンを持つですにゃっ!!

      食べて食べて食べて食べまくるですにゃっ!!

      この季節を食い尽くすですにゃっ!!」

アイゼル「そうだな、『食戦』開始だっ!!

     私も食べるぞ!」

ネコロン「食べるにゃ!!モンブラン大好きにゃっ!!」

ネコルン「カロリーなんて気にしないにゃっ!!」

ネコラン「吸引装置稼働っ!!!」ゴガーッ!!!!

みーちゃん「頑張って食べるみー!」

皆、モンブランの山に突撃ーーーーッ!!


 数時間後ーーーー

ネコトロン「、、うっぷ、、、後、、ふたく、、ち」

ネコロン「、、胸、、焼け、、」

ネコルン「、、もう食べられ、、にゃい、、、」

ネコロン「、、、お腹、、いっぱ、、い、、」

ネコラン「(スプーンを持ってうつ伏せ、、、戦死)」

みーちゃん「あと、、二口は、、みーが食べるみー!!」

みーちゃん、パクパクッ!!!


 空気がキラキラーン!

春の空気が戻ってきた。


 帝都の人々は知らない。今日の異常気象を正したのが、小さな5匹の

猫型AIたちの奮戦だったことを。


 アイゼルは篤く猫ロボクインテットたちを労った。

アイゼルはご褒美にカフェ・オライオンのオレンジケーキを奢ろうとしたが、

猫たちは「当分甘味はいいにゃ、、、塩煎餅最高!」と言っていた。

補記2

 第一ステーションは、農業技術に特化した研究施設である。

軍事防衛省とも共同で、軍用レーションの開発を行っている。


 所長の市川康治博士は、明るく気さくな人物で、部下からの信頼も厚い。


 ――ただし。


 新作の試作品が完成するたびに、周囲を巻き込むトラブルを引き起こすため、

第七ステーションでは密かに「お菓子テロリスト」と呼ばれている。


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