表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】 解析スキル「アナライズ」でチートだけど、私は鑑定士なので受付嬢と冒険者はお断りです!~呪いの兎型アーティファクトを添えて~  作者: 夢咲みやと
第二部 オーバーキルと宝石と

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
96/132

95 原因とスピード

誤字・脱字報告有難うございます

明日は昼更新となります

 私は、敵がいつどういう行動に出てもいいように、構える。

 

 ヴァンパイアは身を捩ってベルジュから離れようとするが、中々上手くいかないようだ。追い詰めるようにベルジュがギュッと力を入れると、ヴァンパイアは影を散らばせて……いや、アレは小さな蝙蝠だ。自分の体を霧散させて、あっという間に消えてしまった。


『逃げたか』


 ベルジュが悔しそうに言うのを他所に、私はしばし呆然とするが、ハッと思い出す。


「あ、アリスさん!」


 私が慌てて駆け寄ると、アリスさんの顔色は、青を通り越して白かった。ここまで酷いと、憲兵に頼んで様子を見るだけでは間に合わない気がする。


「どうしよう……」


 心臓がバクバク言ってきて、冷や汗が出る。

 そこでよく知っている声がした。


「セルフィさんじゃないか」


 振り向くと、そこにイクリスさんが居た、その他の面々も後からやってくる。


「私達も見回りしてたんだけど、セルフィちゃんってば、本当に引きが強いわねぇ」


 現場を見ながらサーリャさんが言う。私もね、そう毎度毎度、事件現場に居たくなんてないんですよ。事件があちらからやってくるんだもの!


「この女性はセルフィさんの御友人ですか?」


「はい、私の同僚です」


 首の傷を見ながらセイカさんが癒していく。頼りになるなぁ。


 私が尊敬のまなざしでセイカさんを見ていると、イクリスさんが咳ばらいをする。


「んんっ、その同僚をは、もう家に送っても大丈夫なのか?」


「傷は塞ぎましたけど、思ったより深かったので、結構血は吸われたと思います。傷だけ癒えても血が戻る訳じゃないので、誰か夜に付き添ってあげる方が良いですね。熱が出るかもしれませんし」


 それなら私が様子を見るしか無いな。


「じゃあ、アリスさんを私の部屋に運んでくれますか?私の家で様子見ながら看病します。他の人の家だと、どこに何が有るのか分かりませんし」


「確かにそうだ。それではレディをお連れしないとな」


 ガイアスさんがアリスさんを慎重な手つきでお姫様抱っこで運んでくれる。

 少しだけイクリスさんじゃなくて良かったと思ってしまった、いやいや、今はアリスさんの方が重要である。


 現場と私の家は10分くらいなので、割とすぐに着く。みんなにコーヒーでも御馳走しようかと思ったけど、病人と言うか怪我人が居るから、気を使ってみんなは見回りに戻って行く。


「セルフィさんも、気を付けてね」


 イクリスさんに耳元でこそっと言われ、ビクッとして飛びのいてしまう。クスクスと喉元で笑うと、イクリスさんは帰って行った。


 さて、看病せねば。

 私は薬箱から体温計を出して、襟元を緩めてからアリスさんの体温を測る。何と、38.2度も有るではないか。道理で体がぽかぽかしている訳である。


 私は冷蔵庫から氷嚢を出し、額と首の横に宛てる。少しでも楽になってくれれば良いんだけど。口の端からこまめにに経口補水液をスプーンで口に含ませる。

 ほんの少し体を起こしておかないと、誤飲するので、体をクッションやら布団を置いて少し起こしておく事も忘れない。やや熱が下がって来た頃には、空が白み始めていた。私もソファに横になって休むことにする。


 朝ごはんって時間じゃないな……食べるより眠いから取り敢えず寝とこ。



 私がアリスさんに起こされたのは、朝の八時。寝る前が4時位だったので、程々は眠れたと言えるだろう。


「家に運んでくれたのセルフィでしょ。何か私が具合が急に悪くなって、目の前真っ暗になったんだけど」


「え、どうして具合が悪くなったか覚えてないんですか?」


「うん、突然だったから何も。それ以外にも迷惑かけてた?」


「……………………………………いえ、何でもありません」


 催眠物質でも使ったか幻覚でも使ったのであろうか、どうやら事件の記憶が無いらしい。だからギルド長も、これまで今まで私に頼むのを控えてたのかな。


「パンしか有りませんけど、朝ごはん食べていきますか?」


「わーい、セルフィの手作りだ!」


「言っておきますけど、何の変哲も無いパンですからね」


 私は胡桃パンをスライスして、レタスとハムとチーズ、レタスと卵のサンドイッチの他にカリカリベーコンと目玉焼きをお皿に乗せる。広めのお皿を買っておいて良かった。


 アリスさんはすごいスピードで食べ終わると、あっと言う間に帰って行った。

 相変わらず速い。


 私は皿を洗いながら考える。今までに被害者を出しながら誰も姿を見ていなかったというのも納得だ。実際、敵の姿を見たのは私くらいなのではないのだろうか。


『あの娘は傷口から催眠物質を入れられておったな。普通は被害に有った時の記憶位は残るものだ』


 台所洗剤でシャボン玉を作っていたベルジュが言う。アーティファクトなのに、息って出てるの?まだまだ謎がいっぱいである。


 何はともあれヴァンパイアな事は、これで確定だ。

誤字報告本当に有難うございます。

一日に3話更新するなら、その分3回校正しろって話ですよね。申し訳ありません。

真面目にリアル眼科通いしておりますので、視力安定したら直る……と、いいな……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ