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解析スキル「アナライズ」でチートだけど、私は鑑定士なので受付嬢と冒険者はお断りです!~呪いの兎型アーティファクトを添えて~  作者: 夢咲みやと
合同探索・遺跡ダンジョン

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60 新たな顔合わせ

ちょっと時間変更で申し訳ありません。次は夕方に一話投稿できると思います。

夕方にもう一回来れるかな?

リアルで立て込んでおり……。

話はちゃんと続くのでご安心下さい。


「と言う訳で、多分ギルドから依頼がくると思うわ」


 私は何故か”氷雪の鷹”が良く使うと言う、防音の部屋に同席している。サーリャさんが急に召集したので、皆ラフな格好である。貴重な光景だ。


「俺達も、遺跡の15階層の事は知ってるよ。まさか麒麟が出るとはね」


 白いシャツに黒いスラックスという、ラフなのにピッシリ決まっているのはイクリスさんだ。神よ、何故に人間を平等には作らなかったのでしょうか。私は、都合良い時だけ神に問いかけてみる。


 そして、テーブルの中心には貴族街での有名店の焼き菓子がある。


 これが有れば、この人ありという印象が定着してきたガイアスさんも居る。休みの日もかっちりとしたYシャツとノータックズボンと隙の無い服装だ。


 セイカさんは普段とは違って、黒い9分丈の裾の広いパンツと黒いダボっとしたシャツを着ている。普段来ている物が白系統なので、ギャップがすごい。


「それでも、仕掛けの解読だけは済んでるのでそこは良かったですよね。後は麒麟と戦うだけですけど、どういう攻撃してきますっけ?」


「雷魔法を使ってくるはずだ。弱点は……戦ってみた事が無いから何とも」


 モクモクとマカロンを食べるセイカさんに、ガイアスさんが首肯する。事の相談が相談なのだが、セイカさんを見ると、汚い心が浄化されるような優しい気持ちになる。リスのようだ。


 「実は俺達にも話が来る筈だったんだけど、既に別の依頼を受けていたから行けなかったんだ」


 イクリスさんは難しい顔をしてこちらを見る。だから、ここ最近姿を見なかったのか。話を聞くと、隣国近くまで行っていたそうで、そこは旅程だけで往復2週間ほどかかる場所だ。


 どうやら、私は戻って来てからあまり時間を置かずに訪ねてしまったようだ。私がシュンとしていると、「いいのよぉ」とサーリャさんが頭をなでなでしてくる。


 ベルジュは暇そうなので、お菓子に着いていたリボンを首に結んでやったのだが、まんざらでもなさそうだ。自慢げにテーブルを歩き回っている。


 自由過ぎるな、君。


「とりあえず明日ギルドに行ってみようか。ギルドから正式に依頼が来るかどうか聞かないといけないし」


「それなら、皆でご飯でも食べに行きたいわ。せっかくセルフィちゃんも居るし」


「そうだな、せっかく飯時だし食事に行こうか」


 イクリスさんとサーリャさんは気軽に会話してるけど、セイカさんは変わらずにマカロンを食べている。セイカさんって見かけによらずに食べるんだよね。


 「じゃあ、行こうか」






 そう言って連れられて行った先は、高級店だった。”氷雪”の皆はラフな格好なのだが、普通に顔パスで個室に案内されてしまう。私のお財布って今日はいくら入ってたっけ?

 冷や汗をかきつつ店員に椅子を引いてもらい、おっかなびっくり座る。料理に邪魔にならない程度のほのかな花の香りがして私の気持ち以外は爽やかな部屋だった。


 まずは食膳のワイン(私は炭酸水)が運ばれてきたと思うと、流れるように前菜が出てきて、絶妙なタイミングでスープ、メインが出てくる。食後に甘さ控えめなソルベを美味しくいただく。


 私が奮発しても行かないレベルのお店で、もうヒヤヒヤだ。食後のドリンクを飲みながら視線を泳がせていると、イクリスさんは既に会計を済ませていた。

 ス、スマート。


  そうして今日の所は解散して、明日ギルドで会おうという事になった。

 

『お前に似合わん店であったな。早く稼げるようになるとよいぞ』


 ベルジュは哀れな物を見るような目つきで私を見てくる。余計なお世話である。一攫千金を狙うような仕事は大抵は命を担保にしている場合が多いので、私は給料が或る程度でも安定した環境が良いのだ。



 


 次の日ギルドに出勤すると、既に”氷雪の鷹”と”放浪の風”とエインズさんのパーティーとナユさんが会議室に来ているという事で、私も慌てて部屋へ急ぐ。


「遅れましたか?」


「時間ぴったりよ」


 焦った私に、ギルド長が事も無げに言う。流石にこの人数の冒険者が会議室に入るとギュウギュウだ。

 私は空いている席に座り”氷雪”を見ると、小さく手を振っている。最近、外に出る時は”氷雪”と一緒の事が多いので、見慣れた面々を見ると安心する。


「さて、麒麟の事だけど」


 ギルド長がホワイトボードに、特徴を書いていく。私が役に立つには40m以内に入ってベルジュに攻撃させて、体の一部でも切り取ってもらって”解析”する事で弱点を視る事だ。


 ベルジュがギルド長の横でホワイトボードに落書きしているのを、”放浪”が胡乱な目で見ている。

 この間、そのなりでゴーレムの岩を砕いた事が不思議で仕方ないのだろう。


「”氷雪”の話は常々聞いている。しかし、そちらの兎は分かるが、非戦闘員のギルド職員は一緒に行くべきじゃないんじゃないか?」


”放浪”の疑問は、当然と言えば当然だ。

 しかし、”氷雪”もエインズさんのパーティーもベルジュと私の力は(ほぼ)知っているので、逆にポカーンとしている。初見ではわからないからね。


「その兎はアーティファクトで、セルフィさんはその契約者なんだ。契約によって距離を空ける事は出来ない。ベルジュの力が必要ならセルフィさんも一緒に行くしかない。それに、敵の弱点を”解析”出来るのはセルフィさんのスキルだから、居てもらった方がいい」


 私の細かい能力については、あまり公にはしていないので、エインズさんのパーティーが顔を見合わせている。ギルド内でも詳しい事は公にしてなかったからね。


 しかし、この場合は私の能力の開示もやむなしだ。そうして全員の顔合わせが終わった。

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