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解析スキル「アナライズ」でチートだけど、私は鑑定士なので受付嬢と冒険者はお断りです!~呪いの兎型アーティファクトを添えて~  作者: 夢咲みやと
ダンジョン&?

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39 帰りの反省会を始めます

只今、昼12時、夜20時更新となっております。

一日1本の場合は、20時目安とさせていただいております。


本日は夜に更新するつもりです。

 何やかんや有って、取り敢えずは安全な場所に戻ろうと、一階層上のセーフティーエリアに来た。それならば、私にはやらねばいけない事が有る。


「今日のー、反省会をー、始めまーす」


 仁王立ちになっている私の足元には正座……は出来ないんので、ほぼ土下座のベルジュがいた。


「この中にー、極度に離れてー、私を吹っ飛ばした犯人がいます」


 私は視線を逸らさずに、ベルジュをねめつけた。


『うむ……ぐぬぅ』


 ベルジュから、もごもごとうめき声が聞こえるが、そんなものは私の知った事では無い。


「ベルジュの事よ!」


『ぬぅ』


「実験したよね、40mで吹っ飛ぶって! アレはなんだったの!? その頭の中は綿が詰まってるの!?」


『ワシはアーティファクトだから、頭に綿など入っておらぬが』


そ・う・い・う・と・こ・ろ・だ・ぞ!


(セルフィちゃん、怒ったらこわいんだな)

(怒った所、初めて見ました)

(セルフィさんでも、あそこまで怒る事有るんだな)

(あれは、ベルジュちゃんが悪いわよお)

(自分も、そう思うぞ)


 後ろで皆のヒソヒソ(になってない)話を聞いて、我に返ってコホンと咳ばらいをする。


「とにかく、皆さんに謝って」


『ワシがニンゲンに謝るのか?』


「……この間、お城で見た、封印用のアーティファクト借りようかなぁ」


『申し訳ない』


 ベルジュはヤバイと思ったのか、即座に謝った。本当はベルジュの力では封印のアーティファクトは役不足だと思うけど、こうでも言っておかないと反省しないのだ。まあ、言った所で反省するかは謎なんだけど。



「……とりあえずは、ミッション・コンプリートなんですかね?」


 一応ミノタウロスは倒したので、討伐依頼自体は完了した事になるのだが。


「でも、何故階層を上がって来た来たのかが分かってないのよねぇ」


 サーリャさんが言うと、その場の皆が首を傾げる。


「一回は帰るべきだね。ここまでのマッピングは済んでるし、ミノタウロス自体は倒してるから、次回もう少し先に進めると思う。でも、装備がそれなりに要るかな」


 イクリスさんが、口元に手を置いて考えている。自分を見ると、確かに装備が貧弱すぎる。遺跡の遭難依頼の時のような装備も無い。国からの討伐依頼パーティーに着いていくんだったら、あの時みたいに豪華な装備を貸し出してくれても良くないか。テントだけでも嵩張(かさば)るんだよね……。


「そうですね。何より私が足手まといなので、また城から装備とか借りないと無理です。具体的には空のブーツとかマジックバッグとか」


「そうよねえ。セルフィちゃんも自分で動けた方が安心ね。ベルジュちゃんがまた無茶をした場合に備えて」


 サーリャさんが、チラリとベルジュを見る。


『ぐむぅ』


 ベルジュの評価は地に落ちたようだ。そりゃ、あれだけの事すればね。せめて一言でも言ってくれれば私も移動するとか出来たのに。


 ふううぅぅぅぅー。


 流石のイクリスさんも、ため息を吐いている。


「それじゃあ、一回地上に戻ろうか」


 その後、荷物を(まと)め、地上に向けて移動する。相変わらずダンジョンの中の空気は湿気っぽく、私を憂鬱にさせた。そして、自分が言った事では有るが、城のアーティファクトに指定されているアイテムを借りる事に眩暈がしてきた。気が重すぎる。


 全身アーティファクト装備になる事の恐ろしさに、何か有ったら弁償するのかとブルブルと震える事になったのを思い出した。でも、国からの指名討伐に着いてきてるんだから、事故が有っても大目に見て欲しい所だ。

 丁寧に一階層ずつ上に昇って行く道中、ふと思い出す。


「ナユさんって、次も付いてきて来てくれるんですか?」


 上への階層への戻り道、今回の依頼には同行してくれたが、次回も来てくれるかは分からない。”氷雪”は国からの指名依頼だが、ナユさんは興味からのフシがある。


「来るよ~。オレが居ないと、困るっしょ? セルフィちゃん助けてあげたら喜んでくれるからって……いってぇっ!」


 肩からいつ降りたのか、ベルジュがナユさんの(すね)を攻撃していた。心なしか手加減している気がする。ナユさんに私が庇われたから、少し気まずいのかもしれない。


「ベルジュ、やめなさい」


 私はベルジュを摘まんで肩に乗せ直す。


「ナユさんが一番、痛かったんだから、もう一度謝って」


『…………』


「ベ・ル・ジュ?」


『すまんかった』


「まあ、今回の事が終わったら、俺にも箔が付くからね」


「なるほど……」


 それよりも、と前置きしてナユさんがベルジュを見ながら言った。


「もうベルジュも気が済んだんじゃない? 次回は行く必要なくない?」


「いえ、私が荷物持ちで行きます。ベルジュにも信頼回復させないと」


「セルフィちゃん、真面目過ぎ。いざと言う時は俺もいるし、気負わなくて大丈夫だよ。」


 そう言うたかて。ベルジュに落とし前を付けさせるためにも、私は次回への参加に決意を新たにした。


つるし上げ会

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