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解析スキル「アナライズ」で有能設定だけど、私は鑑定士なので受付嬢と冒険者はお断りです!  作者: 夢咲みやと
呪物と契約でエンジョイ社会人ライフ

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13/23

12 これ、覚えてますか

※昼に11話を投稿しております


アライアンスって合同とか同盟とか言う意味があるそうです。

大規模MMOだと割と有りますね。

 遺跡への出張業務の後は、特に何事も無く過ぎて行った。窓口業務に従事する事3か月。結構窓口業務には慣れて来たと言えるだろう。早く窓口嬢の求人に応募来ないかな。私は早く裏方業務に戻りたい。


 ため息をつきながら依頼票を整理しながら見ていると、砂漠の奥地への探索依頼が出ているのに気が付いた。


 例の、クリムゾン・スコーピオンの買取が多くなっていた件で、砂漠エリアの間際まで来ている原因の特定の為の偵察依頼の募集だ。クリムゾン・スコーピオン自体はC級の魔物なのだが、数が結構出ているのと、奥には更なる敵がいるであろうことでB級以上の冒険者アライアンス(合同)パーティーを募っているようだった。

 

 やっぱり依頼出ちゃったか


 現在は砂漠から出てこないように、ある程度冒険者がローテーションを組んで見回りしているらしい。そんな状況なので、奥に行けばそれだけエンカウントも増えるし、中心に何某かの強い魔物が居ると考えられる。その原因を見て来なければいけないので、中々難易度が高いと言える。


 私は他の依頼書と一緒にボードへ貼っていくと、たまたまエインズさんと会った。


「おう、嬢ちゃん。やっぱり依頼が出たな」


 私が思っていたのと同じ事を言う。


「ですね。アライアンスって言ってますけど、集まるんですかね」


「おう、ウチのパーティーは出るって方向で話を持ち帰るぜ。一応Bパーティーだしな。報酬もいいし」


「他のパーティーと一緒って大変ですよね、良いパーティーが集まると良いんですけど。エインズさんも気を付けて下さいね」


「ああ、有難うな。じゃあな」


 窓口で受け取ったらしい金貨の袋を抱えると、ギルドから出て行った。どうやらこの依頼は注目されたらしく、皆難しい顔をして小声で相談したり、首を振ったりしている。


 今回の依頼は、敵が多くなってくる方向へ行けば目的の場所には行けるが、砂漠での探索は寒暖差や喉の渇きなど、スムーズにこなさなければいけない事を考えると、熟練のパーティーで有る事が望ましい。自信が有るパーティーでなければ手を上げないだろう。


 先ほどのエインズさんのパーティーは中堅所で安心して任されるが、他のパーティー次第な所も有る。他にも実力の有るパーティーは有るが、安心して任せる事が出来るかは別問題だ。


 私は唸りながら窓口に戻った。


    ・・・・・・・・


 募集する事一週間。3つのパーティーと、ギルドからの魔法使い(水魔法の為)合計14人が集まった。今回は個人では無くギルドからの依頼という事で、荷物縮小の為に固形の食料が配られるそうだ。冒険者にとっての食費と言うのはバカにならず、また、砂漠での水は死活問題なので、手厚い支援だと言える。


 狂わずのコンパスと言う、どのような環境下でも左右されないコンパスが貸し出された。


 ギルド長と、この件を担当する私で見送ると、無事を祈る。人数が程々多いのであまり心配はしていないのだがアライアンスは連携が鍵なので、それだけは問題だ。


 そうして経過する事二週間。偵察隊は大怪我をして戻って来た。


 各々(おのおの)が精神に異常が見られ、怪我も怪我なので、ギルド長が神殿へ助けを呼んでくるように職員に言う。思ったよりも早くクレリックが着くと、様子を見ながら精神異常と傷の回復をしていく。


「恐慌状態でした。間に合って良かったですね。長期間の精神の支障は、取り返しがつかなくなる可能性がありますから」


 クレリックは、そう言うと帰って行った。


 ギルド長が、比較的症状が落ち着いていたギルド派遣の魔術師に話を聞く。彼は魔術師なので精神干渉を受けにくく、話をする事はそこまで難しくはなかった。


「砂漠のほぼ中央に、サンド・ホエールが出た。その巨体と鳴き声にやられてしまってな。背中も水晶のように光ってはいるが硬度が半端じゃなくて切る事も出来なくて、今回は俺達には討伐は不可能と見た。帰還が難しくなって、引きずって帰って来たんだ」


 本来くじらというのは海に居るものだが、サンド・ホエールは文字通り砂の砂漠に居る。雨季に親が卵を大量に生み落とし、乾季は卵のまま耐える。また雨季になると一斉に孵るのだが生き残る個体も少なく、討伐対象の大きさになるのは聞いた事が無い。外皮は水晶のように煌めいて、剣も通らない程に固いらしい。そして当然ながら、砂に潜ってしまうと出てくる場所が分からなくなってしまう。そうして出所不明にした後に急浮上して冒険者を翻弄し、また精神に支障をきたす超音波に似た鳴き声を出す。そうなると恐慌状態になり剣を握れなくなったり人の声が届かなくなったりするそうだ。


 今回はその対処が必要だったが、それには上位のクレリックにしか使えない魔法で有り、このアライアンスには、そこまでのクレリックは居なかった。


 エインズさんも今回の依頼は降りるそうだ。無理も無い。


 Bランクパーティー三つでも失敗したという事で、依頼のランクが上げられるだろう。まま有る事ではあるのだが、ランクがランクなので、達成が余計に難しくなってしまった。

 ギルドからの依頼で達成出来なかったとなれば、次は国からの指名依頼か騎士が派遣される事になる。だが、この国の騎士は対人戦での訓練はしているが対魔物は冒険者頼みなので、あまり期待出来ないかも知れない。


 結局この件は国預かりになって、冒険者ギルドを経由して、また通達が有るだろう。私達は、それを待つ事しか出来ない。嫌な予感が続いたまま、心の中の靄は晴れる事は無かった。

最初は砂クジラって書いてたんですが、ググってみたら同名のアニメが有って横文字に変えました……。

イメージ的にはシロナガスくらいのシルエットで考えてます。シャチみたいなものも考えたんですが、口が大きい方が良いと思って直したのもあります。


くじらって哺乳類やんって感じでは有るのですが、卵なのは魔物なので……

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