表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】 解析スキル「アナライズ」でチートだけど、私は鑑定士なので受付嬢と冒険者はお断りです!~呪いの兎型アーティファクトを添えて~  作者: 夢咲みやと
新たな敵と奔走

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
112/132

111 自分のスタンス

明日も昼更新です。

「これ、嵌めないで」


「えっ、私のですよね?」


 イクリスさんが指輪を持った手を上に上げてしまうと、私には当然届かなくて、ぴょんぴょんジャンプをする事になってしまった。それを見て、ベルジュが半眼になりながら、呆れたように言う。


『その辺のしょぼい指輪は、こやつを守ってはくれぬぞ。観念して、その指輪を渡すが良い』


 ベルジュの言葉に、イクリスさんが「はぁ」とため息を吐く。


「せめて右手の薬指に嵌めないでね。あと、左手の薬指も俺が予約しておきたいから、それまではこれ嵌めてて」


 そう言うと、左手の中指に指輪を嵌める。ブカブカなのですが?と思っていると、指輪はしゅるしゅると指に合わせて縮む。


「おー」


 不思議なものだ。流石は古代文明の指輪。私は、色んな角度で指輪を見る。埋め込まれた小さな宝石は角度によって、虹色の光を放っている。如何にもな感じだ。


「一番最初の指輪は、俺が買ってあげたかったんだけど」


 イクリスさんが、そうぼやく。指輪を送るって結構重いんじゃないだろうか。先の事まで考えてくれているのかとドキドキする。右手の薬指は、恋人募集中とか聞くが、それを避けろと言う事は、だ。


「これで目的を果たしたな、この部屋を出てから少し休もう。部屋の中では、いつまたキメラが復活するかも分からぬ」


 ガイアスさんが淡々と言うのを聞いて、私もハッとして皆同様、荷物を持って早々に部屋を出る。部屋を出た所で後ろを見ると、すでにキマイラが復活していた。


 あっぶなっ。



「これで、それぞれ武器がグレードアップしたな。次から戦闘が少し楽になる」


 イクリスさんが感心しながら剣を見る。その刀身は仄かに輝き、持っているイクリスさんの手までをも、照らしている。他の人も自分の武器を確かめているが、同じように仄かに輝いている。一方で、セイカさんは聖なる書物をパラパラとめくっていた。


「何が書いてあるんですか?」


「古代語ですね。それもかなり古い時代の。文字列自体は見た事が有るので、時間をかければ解読出来ると思います」


 聖なる書物は中身を知っていないと、きちんと発動しないそうだ。しばらく今の杖を使って、或る程度階読出来れば、そちらに武器を変えるそうだ。


「地上に出たら解読作業ですね」


 セイカさんがため息を吐く。しかし、見てみると、他の武器にも私の指輪に付いている宝石と同じ物が付いていた。シリーズ物と言った所か。


「キマイラはちょっと大変だったけど、実りは有ったわね。今までとは段違いに魔力の通りが良いわ」


 サーリャさんが感動しながら杖を見ている。他の二人も似たものだ。私は自分の指輪を、もっと詳しく見る。


”解析”


・古代最大文明、キャペル帝国のアーティファクト

 魔力を2倍に底上げし、雷の魔法が発動できるようになる。(着用時に限る)


「すごいね……」


 これで、私にも魔法が使えちゃう?雷魔法に限るけど……。ベルジュは指輪を見る為に手首まで降りてきて、珍しく興奮しながら指輪をを見てウゥムと唸る。


『これは、かなり良い物だな。体外に魔力を放てない者でも、魔法が使えるようになる。お前のようなヤツの為の指輪だ』


 私は、今までは使えなかった魔法が使えるようになったという事で、わくわくして試し打ちをしてみる事にした。

 右手を上に向けて、特に細かい事を考えずに力を放出する。


「えい!」


 ドカン!ガラガラガラ!


 予想もしたよりも、強い雷が手の平から出る。ただ、距離が全く出ていない。精々3mと言った所だ。


「ベルジュ、こんな程度なのかな、射程距離が短いね」


『”支配の王笏”と同じだ。練習しなければ真価は引き出せない。そもそも王笏の力すら、まだ扱いきれていないのだからな』


 えっ、私ってば、まだ伸びしろが有るって事?

 私は思わずガッツポーズをする。

 ポテンシャルが秘められてるぞ!


 ハッ……ダメだ、冒険者になりかけている。

 今の私は、冒険者証を付けて街から飛び出る彼らと変わりない。


 冒険者が悪いわけでは無いのだが、私が冒険者になるのは危険が過ぎる。そんな覚悟は無い。


 私が喜んだり落ち込んだりしてると、後ろからイクリスさんが、おずおずといった感じで話しかけてくる。確かに、今の私は不審すぎたね。


「百面相してるけど、大丈夫?」


「あ、ええ。ちょっと自分の未来を憂えただけですので、ご心配なく」


 最近は私のスタンスがブッレブレなので、一度ちゃんと考えを纏めないといけないな。


 何は無くとも、街に帰ってからだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ