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僕の幼なじみは今夜も知らない誰かに抱かれる(R15版)  作者: 碗古田わん


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三十三、アプローチ

挿絵(By みてみん)

 数日後。

 一年C組の四時限目の授業は数学だった。

 野上(のがみ)沙弓(さゆみ)は、一見、真面目に授業を受けているように見えた。

 しかし、頭の中はエロい妄想で溢れていた。

 今、自分が発情していることが知られたらどうなってしまうだろう。

 クラスの男子全員に一斉に襲いかかられるだろうか。

 そして、次から次へと、開(・)発(・)されてしまうのだろうか。

 想像するだけで、沙弓は身体が熱くなるのを感じた。

 それは態度にも表れていた。

 頬を朱色に染めて溜め息をついたり、シャーペンのトップカバーを唇に押しつけたり、何気に髪をかき上げたり、伸びをしたりと、動作がいちいちエロかった。

 周りの男子生徒は、それをドギマギしながら盗み見ていた。

 奇しくも、沙弓は自分が発情していることを周りにアピールしていた。


「野上って、エロいよなぁ」

 弁当を食べながら、浅沼(あさぬま)幸太(こうた)は噂した。

「なんか、いつも発情中みたいなかんじだよなぁ」

 同じく自分の席で弁当を食べていた石川(いしかわ)誠也(せいや)が同意する。

「押せばや(・)ら(・)せ(・)て(・)くれそう」

「それな!」

 清川(きよかわ)結(むすぶ)の言葉に、幸太は指を指した。

「明日、日直一緒だろう?」

 誠也の問いに、幸太は頷いた。

「そのとき、や(・)ら(・)せ(・)て(・)くださいってお願いしてみたら?」

「嫌だよ」

 冗談とも本気とも取れる誠也の提案に、幸太は顔を顰めた。

「失敗したら、俺、女子の笑いものじゃん」

 そして、肩をすくめる。

「確かに」

 結は納得した。

「誰か、勇者が現れないかなぁ」

 あくまで他人任せの幸太だった。


 そして、翌日。

 日直になった沙弓と幸太は、授業と授業の合間に黒板を消していた。

 その途中で、肩と肩がぶつかる。

 幸太はドキッとした。

「ごめんなさ……い」

 頬を染めて、沙弓は謝った。

「は……ぁ……」

 そのとき、沙弓は吐息を漏らした。

 沙弓が発する甘い匂いに、幸太の頭はクラクラした。

(や(・)り(・)た(・)い(・)……)

 Eカップの胸を黒板に押しつけながら字を消す沙弓を、幸太は純粋にエロいと思った。

――――や(・)ら(・)せ(・)て(・)くださいってお願いしてみたら?

 誠也の言葉が頭に蘇る。

(言ってみるか?)

 幸太は少し、その気になった。


 放課後の教室には、沙弓と幸太だけが残っていた。

 日直としての最後の仕事を熟すためだ。

 自分の席に座った沙弓は、学級日誌をつけていた。

 幸太はその前の席に座り、背もたれに腕を掛けている。

 沙弓は相変わらず、甘い吐息を漏らしていた。

 頬は高揚し、目も半目でトロンとしている。

 男子と二人きりという状況も脳内妄想に拍車を掛けた。

 今、突然、襲(・)わ(・)れ(・)た(・)ら(・)、そう考えるだけで鼓動が早くなった。

 一方、幸太もタイミングを見計らっていた。

 そろそろ沙弓が日誌を書き終わる。

(言うなら、今がチャンスだ)

 沙弓がシャーペンを机においたところで、幸太は口を開いた。

「野上……」

「……?」

 呼びかけられて、沙弓は首を傾げた。

「その……なんだ……」

 幸太は、慎重に言葉を選ぼうとした。

 だが、気の利いた言葉など、この状況では頭に浮かばなかった。

「や(・)ら(・)し(・)て(・)くれないか?」

 結局はストレートに聞いてしまう。

 その言葉に沙弓は狼狽した。

 自分の頭の中が見透かされたと思ったからだ。

「どうし……て?」

 なので、そう返すのが精一杯だった。

「その……なんていうか……」

 沙弓の問いに、幸太は言葉を探した。

「野上って、欲求不満じゃないかと思って……」

 しかし、見つからず、これまたストレートに言ってしまう。

「よくわかった……ね」

 心を読まれて動揺した沙弓は、うっかり本音を言ってしまう。

「そりゃあ、あれだけ色気を振りまいてたらね」

「そっか……さゆ、色気を振りまいてたん……だ」

 幸太が超能力者(エスパー)である可能性も考慮していた沙弓は、意外そうに言った。

「無自覚だったのかよ」

 呆れ気味に、幸太は眉を顰めた。

「いい……よ」

 沙弓は即決した。

 普段の沙弓なら、まず人見知りしてしまっただろう。

 しかし、今は性欲が勝っていた。

「本当(マジ)!?」

「さゆを開(・)発(・)し……て」

 歓喜する幸太に、沙弓はコクッと頷いた。

「じゃあ……」

 幸太は席を立つと唇を突き出した。

 同じく席を立った沙弓も唇を突き出す。

 二人の唇が重なった。

「じゅるれろれろれろ……れろれろじゅるくちゅ……じゅるれろれろ……くちゅじゅるじゅる……」

 すぐに沙弓は舌を入れると、幸太の舌に絡める。

「れろれろくちゅちゅぱ……じゅるれろれろ……ちゅぱじゅる……くちゅちゅぱ……」

 それに驚きながらも、幸太は舌を絡め返した。

「れろれろじゅるじゅるちゅぱ……れろれろれろじゅる……じゅるじゅるじゅる……ちゅぱちゅぱ……」

 淫靡な音が教室に響く。

 それだけで、幸太は股間を大きくした。

「ちゅおぱっ……」

 どちらともなく二人の唇が離れる。

「胸、触っていい?」

 幸太の問いに、沙弓はコクッと頷いた。


 ♢♦♢♦♢♦


「気持ち良かったぜ」

 行(・)為(・)を終えて、身なりを整えながら幸太は沙弓に言った。

 それに沙弓はコクッと頷いた。

 しかし、沙弓はする前よりも色香が増しているようだった。

 脱童貞を果たした幸太は考えた。

 そこから導かれる答えは……、

「もしかして、気持ち良くなかった?」

 それにも沙弓はコクッと頷いた。

「本当(まじ)か……」

 幸太が床に座り込むと頭を抱えた。

「もう、俺とはしたくない?」

 幸太の問いに、一瞬、躊躇してから、沙弓はコクッと頷いた。

「本当(まじ)か……」

 幸太は絶望した。

「ごめんね、浅沼……君」

 うなだれる幸太に、沙弓は謝った。

「せっかく、誘ってくれたの……に……」

 沙弓に気を使われて、幸太はますますヘコんだ。

「どこが悪かった?」

 それでも幸太はあがいた。

「直せるところは直すから」

 しばらくの沈黙。

「……浅沼君のは、小さいか……ら……」

 そして、沙弓はこれまた遠慮がちに答えた。

「本当(まじ)か……」

 男として決定的なこと言われてしまい、幸太は本気で落ち込んだ。

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