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氷結のシャアリィ  作者: 黒猫テラス運営部
氷結龍討伐編
344/399

兄妹の再会

宗家の控え室に入ると、そこには既に次兄、三兄、四兄。

そして末弟の四人の白毛獅子が待っていた。


「セレン兄さま、レヴン兄さま、リオン兄さま、シタン」

「お久しぶりにございます」

「この度は、重要な代役をお預け頂き、有難うございます」

「力の限りやらせて頂きます」


皆、一目で兄弟姉妹とわかるほどに凛とした佇まいが似ている。


「アイシャ、随分と強くなったようだね」

「そちらが相方のシャアリィさんかな?」


セレンに名を言われ、シャアリィはどきりとする。


「はい、シャアリィ・スノウにございます」

「アイシャさんには、とても良くしてもらっています」


緊張して、それ以上を言葉に出来ないシャアリィに代わり、アイシャが答える。


「シャアリィは素晴らしい術式使いです」

「私の栄誉の殆どはシャアリィがいたからこそのもの」


シタンが声を上げる。


「綺麗だけど、すごく強そうだね」

「僕のしっぽの毛が逆立ってるもの・・・お手柔らかに」


レヴンも、リオンも頷く。


「ああ、身震いするほどの魔力だね・・・こんな術式使い会ったことがない」

「琥珀のシャアリィ、覚えておくとしよう」


場を仕切るようにセレンが小さな咳払い。


「フェニトの奴の希望でね」

「奴も面目を保ちたいのだろう」

「小賢しいことだが、引き受けてくれて感謝するよ」

「観客のことなど気にすることはない」

「面倒になったら土俵を降りても構わないよ」


アイシャはお言葉ですが、と、


「やるからには勝つつもりで挑みます」

「セロニアスの名に恥じぬ戦いをしますので、それだけはご安心を」

「面目を保つも何も、セレン兄さまから逃げたのは事実ですから」

「あとは恥の上塗りをしてやるだけです」


リオンがアイシャの両肩を掴み、


「その心意気や良し」

「我らが宗家たる証、見せてやれ」


と、激励する。

こうして見ている分には、仲睦まじい兄弟姉妹なのだが、その圧倒的な存在感はやはり只者ではない。

末弟のシタンでさえも、恐らくはアイシャと渡り合うくらいの強さなのだろう、と、シャアリィは感じた。

リーシャと言い、この兄弟たちと言い、セロニアスはまるで底知れない化け物揃い。

ここに不在の長兄がいたならば、もっと、強くそれを感じるはずだ。


シャアリィがアイシャの手を握り、額と額を合わせる。


「アイシャ、勝って」

「でも、それ以上に無事に戻ってきてね」


そう告げると、シタンが、


「上級の治癒師が何人も控えているから大丈夫ですよ、シャアリィさん」

「それに、アイシャ姉さまは、強いんだ」

「ご心配には及びません」


アイシャが弟の髪を撫でて、


「シタンも随分成長したね」

「じゃあ、姉らしく・・・勝つとしよう」


そう言って一人、控室を離れた。


「我々も観覧席に行こうか」


セレンに先導され、シャアリィ達は観覧席に向かった。


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