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氷結のシャアリィ  作者: 黒猫テラス運営部
氷結龍討伐編
262/396

海鮮と討伐候補

結論から言うと、グリーンノウズの魚料理は可もなく不可もなく、と、いうものだった。

素材は良いが、料理人の腕はそれほどでも、提供時間も早いとは言えない。

但し、魚の鮮度はやはり素晴らしかった。


それでも観光客には大人気。

市場で大きな魚の解体ショーを見た後となれば、財布の紐も緩む。


「フランコ、マグロのくせに妙に白いその切り身はなんだ?」


と、アイシャが問うと、フランコは、


「これは、マグロの脂身みたいなもんだよ」

「トロと世俗では言われてる・・・魚を食い飽きても、コレは別物さ」

「食べてみるかい?」

「ちなみに値段はべらぼうに高い」


アイシャ、シャアリィの皿に、一切れずつが乗る。


「山葵を少し多めに乗せて、大豆のソースを少し付けるのが、私の好み」

「まぁ、とりあえず、そのやり方で食べるといい」


フランコに言われるまま、シャアリィが白い切り身を口にする。

二度、三度、噛み締めて、そのままシャアリィは名残惜しそうに飲み込む。


「・・・もう一切れ、いや、もう一皿!」


シャアリィの変貌に、アイシャも切り身を口に入れる。


「これは・・・魚のチョコレートだ」

「こちらにも、一皿!」


如何にグリーンノウズの物価が高いとしても、刺身に金貨五枚は使い過ぎだろう。


・・・


腹を満たした三人は、そのまま、密談の出来る会員制のバーに入った。

聖職者が、こんな高級なバーの会員で良いのかという愚問は、アイシャもシャアリィも口にしなかった。


「ジョンソンか・・・裏の世界じゃ、『(エレファント)』の愛称で通ってる曲者だ」

「まぁ、教会が踏み込んだ所で、バインダーの押収と少々の罰金でカタがついちまうだけだから、利用した方が得策だと、私は思うね」


「ほう、名有りにバンシー、タウロス、賞金首、力の指輪、か」

「二人の腕なら、賞金首以外は問題にならんよ」

「タウロスは、多分、教会が出してる依頼だし、力の指輪も・・・教会関係者かもな」

「賞金首の人形師は・・・まぁ、これも二人ならイケるか」

「奴は迷宮を渡り歩きながら、迷宮の中で暮らしている」

「補給物資が必要な時は、民家の襲撃やら、家畜の窃盗やら、なんらかの方法で自分は迷宮から殆ど出ることなく、この数年を生きている」

「この街にはハンターとなる冒険者が少ない」

「それにも増して、ゾンビィに食われないという奴の特性が厄介だ」


フランコは、全てのカードについて、心当たりがあるらしい。

アイシャがフランコにアドバイスを求める。


「肩慣らしに良さそうなのはどれかな?」


フランコは、シャアリィのメモ書きの中から、


「雑でも楽勝なのは、タウロスだね」

「聖職者は徳の関係で手が出せない、というだけで、タウロスならば君たちの敵ではないね」

「ただ、数と密度に関しては、討伐報酬くらいの危険度がある」

「私一人なら、間違っても、あの玄室には入らないね」


シャアリィは納得する。


「数がやれるなら魔石もその分拾えるんだから、うってつけだね」

「それにタウロスのゾンビィなら、打撃にも斬撃にも弱いでしょう」

「さすがはフランコ」


グリーンノウズ、初回のカード。

タウロス・ゾンビィ殲滅。


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