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新興宗教爆誕

異様な空気の中、いち早く冷静さを取り戻す救急隊員達。

後ろで少年を胴上げするカルト集団にビビりつつも患者の容体を確認していく。

どうやら総代達は救急車で病院に向かうようだ。


胴上げから解放された清が総代達に声をかける。

「30分ほど息が止まった状態でした。

病院では安静にして下さいね」

「は、はい!!恐縮です!」

(何故私はあんな子供にビビってるんだ?!)

(震えが止まらねぇ…なんなんだアイツ)

魂が服従を誓っている事に気づかない総代達である。


「清君。今日は疲れただろう。

京子さんと少し休むと良い」 

高山さんに声をかけられ、京子さんに手を引かれる清。

清を笑顔で見送ると大人達が仕切り直しとばかりに無言で席に着く。

皆んなが元の座席に着く中、高山は主役席。

先ほど総代が座っていた場所に座る。

「皆さん。見ましたね」

全員がコクリと頷く。

「我々正福寺檀家一同は、今日を持って解散。

これよりは清君を守る会を結成すべきです。

もちろんこれまで通り、檀家としての役割は果たす必要がありますので、本会の存在意義を変更するだけです」

一旦区切り、全員の顔を見回す高山。

「異議のある方は挙手願います。」

誰も手をあげない。

「では、清君を全力で守ると誓える方は挙手願います」

ザッ!!と一斉に手が上がる。

後に世間を賑わす新興宗教誕生の瞬間であった。


「まず二つ決めねばなりません。」

「その通り!」「そうだ!」

まだ何も言っていないのに続々と同意の声が上がる。

頭に?を浮かべてキョロキョロとする慈円を他所に話は進む。

「前会の総代である竹内と高岡ですが、本会を持って解任とします」

「そうだ!」「そうだ!」

「あんなスケベジジイは解任だ!」

「魂が汚いやつは解任すべきだ!」

まるで国会のように白熱した会場。


「賛成多数のため可決致します。

パチパチパチパチ。拍手が止まない。

また本会の代表は慈円さんに任せよう思います。

皆さんいかがでしょうか?」

「「「異論なし!!」」」

突然のことにギョッとする慈円

「慈円さん。あなたが一番近くで守ってあげられるんだ!頼んだよ。もちろん私達も補佐するつもりだ」

目を白黒させる慈円。

清を守らなければという責任は強い慈円ではある。

ただ明らかにエネルギーの向きが、熱量が違う集団に将来の不安を感じる。

だからこそ私が導かなければ!!

ギュッと目をつぶって「お任せ下さい」そう強く答える慈円。

明らかに不釣り合いな立場に不安を抱きつつ、清のためと引き受ける。


「最後に本会の名称を決めたい。

どうだろう慈円さん。私たちは仏教用語に詳しくはない。何か良い案はないかな?」

「そんな言葉はなかなか…」

滝のような汗をかく慈円。

「せ、清護会というのは」

お〜〜歓声があがる

「良いじゃないですか!!清護会!皆さん如何でしょう?」

「「「「異議なし」」」」

前よりも仲が良いな、この人達。と内心困惑している慈円であった。


その頃、何も知らない内に妙な集団に担ぎ上げられた清はというと。

「あの人達はいつまでやってるのかしらね?」

「何してるんでしょうね?」

もぐもぐ。

京子さんと夕食を食べていた。

昼ごはんは京子さんと食べているが、夕方で帰宅する京子さんとの夕ご飯は新鮮である。

いや〜慈円さんには悪いけど、京子さんと食べる方がやっぱ美味しく感じるな!

慈円の決断を他所に、京子との食事を楽しむ清であった。


徐々に読んで頂いてら方が増えてきて本当に嬉しいです。

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