二十七話 鷹取 京介
「ん、うーん。どこだここは?」
俺が目を開けると、どうやら誰かの家の布団に寝かされたいたようだ。
(ずいぶん古風で、立派な家だな。。。それにしてもなんでここに?)
俺が寝かされてた部屋にドアはなく、襖で仕切られており、開かれた障子の向こう側には立派な庭園が広がっていた。すると障子の方の入り口から着物を着た女性が入って来た。
「お目覚めになりましたか?お体の具合はいかがですか?」
「はい。体の方は問題ありません。ただ、どうしてここに寝ていたか記憶がちょっとないんですが………」
「そうですか。。。記憶が、、、名前はわかりますか?」
「はい。名前は鷹取京介と言います。」
「京介さんは家の前で倒れているのを私が発見して運んでもらったんです。」
「そうですか、、、いやっ!ありがとうございました。」
(この家の前で倒れてた!?全然思い出せない。。。)
「家の前で倒れていたからてっきりお父様の弟子希望かと思いましたが違いましたか………」
「あのー、、、(名前わかんないなっ)。お父様は有名な方なんですか?」
「あっ!!私の名前お伝えしてなかったですね。私の名前は桜です。私の父は飛田流の剣士でして、一応?有名ですね。」
(そー言えばなんか掛け声が微かに聞こえてくる)
「俺も剣道やってたんです。自分で言うのもあれですけど、この年ではなかなか強かったんですよ!」
「じゃあ、やっぱり弟子入りに来られたんじゃないんですか?見学してみます?」
桜さんは嬉しそうに両手で拍手するように顔の前に持ってきて笑っていた。
(そんな嬉しそうな顔されたら行くしかないな……まぁ、俺もちょっと興味あるし。)
布団から起き上がって軽く伸びをして、枕元を見ると俺の着ていた服が畳まれてあった。それを見ていると
「すいません。あの、服が大きく眠りにくそうなので着替えさせて頂きました。それにしても珍しい服ですね。」
「あぁ、ありがとうございます。」
(まぁ、こんなところでボードの服着て倒れてたら珍しいわな!)
桜さんに付いて歩いていくと、さっき聞こえていた掛け声がはっきり聞こえるようになり、「そりゃー!」「これで!」「あぁぁーー!!」喧嘩!?でもしていかのような掛け声ばかりで、とても剣道をしている掛け声には聞こえない……
「こちらですよ。」
その練習風景に俺は唖然とした。
「あのー、防具って着けないんですか!?しかも木刀で打ち合い……」
「防具って鎧か何かですか?練習では皆さん着けないですね。京介さんの道場では着けてらっしゃったのですか?」
着けないのが当然!のような顔で俺が言ったことが不思議だったなのか首を傾けている。
「だって、木刀で打たれた、怪我するじゃないですか!!下手したら怪我じゃすまない事だってあるし。。。」
「そうですね。中には練習中に亡くなられる方もいますが、ポーションありますし、よくお父様が「怪我をして、ぎりぎりのやり取りをしないと上達はしない」とおっしゃってますから、、、」
聞き流そうとしたが、聞き流せない単語が……
「ポーション?」
「えぇ、ポーション。何か?」
その時、掛け声が
「打ち合いやめ!!」
声のした方を見ると、道場の上座で袴を着て、長い髪を結っているしぶめの男性がこちらへと歩いて近づいてくる。
「桜!この子か!?」
「はい。お父様。京介さんです。」
「はじめまして、鷹取京介です。助けて頂きましてありがとうございます。」
なんとも言えない威圧感にとっさに深々と頭を下げてお礼を述べてしまった。すると桜さんが
「京介さんはなく、道場に通っていて、そこではなかなか強かったらしいの!」
(あー!余計な事を!!)
「ほぅ!京介とやら、年はいくつじゃ!?」
「はいっ!18です。」
そう言うと、辺りを見渡し、白い袴のキリッとした目をした、ちょっとソフトモヒカンっぽい髪型の青年に向けて
「龍一!相手してやれ!」




