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第二八話 龍一

 第二八話 龍一


 桜さんのお父さんがそう言うと龍一と呼ばれた青年が俺の前まで来た。すると桜さんが


「龍一は私の弟なの。年は京介さんと同じ18よ。」


(跡継ぎ息子か!?)


「よろしく頼むよ。」


 爽やかな笑顔で手を差し出して来たのでこちらも「よろしくお願いします!」と手を差し出し握手をした。着替えを終え、道場に戻ると見世物かの様に門下生が大勢座って10mぐらいの正方形のエリアが出来上がっていた。その中心には龍一と桜さんのお父さんが待っている。


(あー、、、やりたくないなぁー。怪我したくないなぁー。)


 なんて言える雰囲気もなく、互いに向き合い蹲踞しつつ、


「では、これより京介の力量を見るため実践形式の試合を始まる!」


 お互いに剣先を触れあわせ様子を伺う。


(これで面を打ったら下手したら死ぬな………)


 と考えていると、龍一から頭へ向けての上段からの振り下ろしが来る。(まじかっ!?)なんとか受け止めるもすぐさま胴を打ち抜かれる!


「くっ!!」


 あまりの痛さに思わず片膝をついてしまう。。。


「どうした!?もう終わりか!?」


 俺は深呼吸をして、呼吸を整える。軽く体をひねり痛みの状態を確認。(よし!)


「お願いします!」


 またしても剣先で探りあい、


(次は俺から!)


「籠手ぇー!」


 龍一の右手首にしっかり決まったはずだが、痛がる素振りさえ見せずに、試合も絶賛続行中だ!


(一本取ったら終わりじゃないのか!?)






 



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