二十五話 プロポーズ
ボートに女王の部屋を案内され、部屋の前で老人のエルフがこちらを見るといきなり、俺に近づいて来たかと思ったら両手で胸ぐらを捕まれ、揺すぶられながら
「どうやって姫様を元に戻したのじゃ!?」
俺がどうしていいかわからず、なすがままにされていると、ボートが掴んでいる手を離してくれて、
「ンポポ殿!姫様がお待ちしております!」
よくわからないまま、女王の部屋に入るよう促される。すると女王から
「ご心配をおかけしました。リンさん!斗真さん!」
(あれ!?表情が、、、)
女王の表情がさっき面会したときと異なり、豊かになっていた。
「もう大丈夫なんですか?」
「はい。もう大丈夫です。あなた方のおかげで、大切な事を思い出しました。心より感謝いたします。それで、、、フローラの件ですが、今はお会いになることは出来ないとの事です。子供を置いて出ていってしまった私に母親を名乗る資格はないと。。。」
「そうですか。。。」
リンが寂しそうに呟くと、
「リン!」
女王がいきなりリンを呼ぶ。そしてリンのもとまで歩き、前に立つと、ゆっくり抱きしめた。
「リン。大きくなったわね。。。寂しい思いをさせてごめんね。」
「女王さま……!?」
リンは急に抱きしめられてどうしたらいいのかわからず、右往左往している。
「フローラからかわりに抱きしめて欲しいと。。。はぁー………ダメね。一回泣くと泣きやすくなるのかしら、、涙腺壊れちゃったみたい……」
そう言うと女王はリンから離れ、
「ごめんなさい。。。それで、リンさんは何かフローラにお伝えしておく事ある?」
「実は私、精霊魔術師なんですが、ある事があって、その、、精霊魔法が使えなくなったんです。人族で精霊魔法使える人はいないし、エルフの母なら何か方法を知らないかと思いまして………」
「そう。。。ある事ってその指輪のせい!?」
「えっ!?」
すると、女王は口に手を当て、
「シーッ!!その事は私以外には話したらダメよ!とりあえず、精霊魔術師に相談してみるわ。今日は迷惑かけてごめんなさい。ゆっくり休んで。また明日会いましょ!」
女王の部屋を出て、それぞれの部屋に案内され、ゆっくりしていると、ノックの音が聞こえたのてドアを開けるとリンが来ていた。ソファーにお互い座っているとリンが頭を俺の肩に預けて、
「何か疲れたね。。。」
「そうだね。会えなかったけど、手紙渡せてよかった。」
「うん。」
「リンも精霊魔法について教えてもらえそうだしね。」
「そうね。。。女王様に抱きしめられたとき、母親ってこんななのかなぁーって思っちゃった。大人になると親父に抱きしめられたことなんてなかったし、、、もちろん!抱きしめられたら全力で抵抗すると思うけど。。。父親と母親ってやっぱり違うんだよねぇー。」
その言葉を聞いて俺はリンを抱きしめる。
「俺たちの子供にはそんな思いはさせないようにしよう!」
「それってプロポーズ?」
リンは上目遣いでニヤニヤ笑いながら俺の方を見てきたので、なんだか照れて目をそらす。するとリンは俺の上に跨がり、キスをして、
「幸せにしてよね!守ってくれるんでしょ!?」
「もちろん!辺境に帰ったら結婚しよう!」
「帰るのが楽しみね!ありがと。元気でた。また明日ね。」




