二十一話 ドラゴン討伐後
王宮を出て、リンと二人で歩いているとガーベラさんに声を掛けられた。
「リン!斗真君!タイガの事は残念だったわね。今日王都に泊まるんでしょ!?私の所に来なさい。」
そう言われて無言で3人で歩いてガーベラさん宅に着いた。椅子に座るように促され、お茶を出してくれたガーベラさんがゆっくり話しかけた。
「あなた達がエルフの国に行くのはフローラを捜しに行くのね。」
俺たちは言っていいのかわからないまま、お互い目を見つめて頷く。
「そう。大丈夫よ。私はフローラがエルフだって知ってるし、リンの指輪も斗真君の籠手に付いている指輪も知ってるわ。リンの指輪は私が解析したし、その籠手は私が作成したものよ。」
俺たちはびっくりして目を見開きガーベラさんを見つめた。
「そんなに驚く?フローラがリンと指輪を残していなくなっちゃたから、タイガから何か手がかりになるかもしれないと解析を依頼されたの。リン!その指輪の名前は知ってる?」
「名前??この指輪に名前なんてあるの?」
「あるわ。その指輪の名前は色欲の指輪よ。効果は言ってもいい?」
「えぇ、時間を止めるんでしょ!?」
「じゃあ言うわね。正しくは使用者と使用者の恋い焦がれてる人物二人の時間を止めることが出来るの!」
その言葉を聞いて思わず俺がリンの方をみると髪の色ぐらい顔がみるみる赤く変わっていった。
「ふふっ。だから言ってもいい?って聞いたでしょ。」
「師匠の意地悪!」
「でも使用は一回限り!何か異変を感じてる?」
「そ、そうなの。精霊が私の声に応えてくれなくて。。だからエルフの母親に会って精霊魔法について聞いてみたいの」
「そう、一度使用すると二度と精霊魔法が使えなくなるのね。。そこまでとは思わなかったわ。」
するとガーベラさんが次は俺に向かって話しかけ始めた。
「斗真君の持ってる強欲の指輪の効果はわかる?」
「わかります。武器に気を集めることが出来、そこから気の形状変化も出来ました。」
(そうだ。ドラゴンの首を切り落とした時………あの時ギルマスの言葉を信じて、時間が止まることを信じてドラゴンに向かっていった。)
~ドラゴン討伐時~
「リン!今冒険者と騎士団が必死になってドラゴンを食い止めてくれている。その隙を狙って一気に首を落とす!ただ、おそらくそれだけではドラゴンの首に届かない!時間を止めることを信じて、ギルマスの言葉を信じて!」
「わかったわ!」
(まず、気を溜めて………おぉ!?全ての気が籠手に集まっていく!)
俺はドラゴンの死角から走って近づき、首を刈るために飛ぶ!その瞬間ドラゴンと目が合う!
(次は目を閉じない!)
「お願い!止まって!!!」
一瞬、ほんの一瞬だけど時間が止まる!
(これでもまだ、届かない……)
ドラゴンのブレスに飲み込まれそうになる時、籠手から気が伸びて、剣のような形をとり、それでなんとか届いて首を落とす事が出来た。
「そうね。タイガから聞いたことあるけど、そんな感じの事を言っていたわ!」
「でも、この指輪は強欲の剣として、王に返還しないと……」
俺が籠手に付いてある強欲の指輪を見ながら言うと
「指輪はあなたが持ってなさい。王の大剣には別の指輪を付けておくわ!誰もわからないわよ。」
「いいんですか!?」
「えぇ、タイガから託されたんでしょ!?もちろん内緒よ!」
「色欲の指輪」
メリット 使用者と使用者の好きな人の二人の時間を止めることが出来る
デメリット 精霊魔法が使えないと使用出来ない。好きな人が見える位置にいる事。一度使用すると二度と精霊魔法が使えなくなること。
「強欲の指輪」
メリット 防御率力を無視して何でも貫く事が出来る
デメリット 気が使えないと使用出来ない。武器を媒体にしか使用することが出来ない事。武器に全ての気が集まってしまう事。




