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ドレイクヴァロの娘~極道の男はマフィアの娘に囚われ堕ちていく~  作者: リラックス夢土


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31/35

31 動き出す敵組織




 安木は脅征威連合の幹部会の後に若頭の宮寺と二人で話していた。

 脅征威連合は関西最大の極道組織で関東最大の極道組織の十和麗月会とはライバル関係にある。


 長年十和麗月会とは争ってきたがある時期を境に脅征威連合は十和麗月会になかなか手を出せなくなった。

 それは十和麗月会の現舎弟頭が世界最大のマフィア組織ドレイクヴァロと個人的に関係を持っているせいだ。


 表向きは十和麗月会はドレイクヴァロの傘下の組織というわけではない。

 だが十和麗月会に手を出せばドレイクヴァロが黙ってはいない。


 過去の抗争で十和麗月会とドレイクヴァロには煮え湯を飲まされてきた。

 安木が脅征威連合の会長になっても十和麗月会とドレイクヴァロが邪魔な存在であることは変わっていない。

 それ故に安木は若頭の宮寺を呼び出した。



「会長。何かありましたか?」


「何かあったじゃねえ。これ以上十和麗月会の奴らに好き勝手やらせるのは我慢ならねえ」



 安木は拳を握る。



「会長。気持ちは分かりますが十和麗月会の後ろにはドレイクヴァロがいますからねえ。下手な手出しはできません」


「分かってる。十和麗月会とドレイクヴァロの関係にヒビを入れることはできないんか?」


「十和麗月会とドレイクヴァロの関係を絶つってことですか?」


「そうだ。ドレイクヴァロさえなんとか十和麗月会から切り離すことができたらわしらにも勝機はある」


「そうですねえ」



 宮寺は考える。



「その役目、私が引き受けましょうか?」



 そこにもう一人の声が聞こえる。

 部屋には安木と宮寺以外いなかったはずだ。

 扉が開き外国人の男が姿を現す。



「あんたはサイラスさん」


「話を立ち聞きするつもりはなかったんですがドレイクヴァロには私も商売柄いろいろ恨みがあるんでねえ」



 サイラスはニコリと笑う。

 サイラスの名前はサイラス・マオン。

 脅征威連合に武器を売っている香港マフィアだ。



「十和麗月会とドレイクヴァロの関係を切り離すことができるんか?」


「それは調査してみないとですがもし十和麗月会とドレイクヴァロを切り離して脅征威連合が十和麗月会を潰せたら私どもに日本での武器密売の権利を独占させてもらいたい。それが私の協力する条件です」



 安木は少し考えた後に答えた。



「もし十和麗月会を潰せたらその約束を守ってやる」


「分かりました。では調査を始めます。それと今回の武器は納入しておきましたから早い支払いの方をお願いします」



 サイラスが言うと安木は頷く。



「いつもすまねえな。支払いはちゃんとする」


「では失礼いたします」



 サイラスは部屋を出て行った。



「会長。あんな外国人の男を信じていいんですか?」


「仕方ねえだろ。わしらが直接動くと十和麗月会に感づかれる恐れがある。それに最悪の場合あのサイラスって男に責任を擦り付けばいい」


「なるほど。それもそうですね」



 宮寺は僅かに笑みを浮かべた。


 十和麗月会の今の会長は鹿沼道彦。

 鹿沼が会長になってから十和麗月会は一段と勢力を増した。

 それはドレイクヴァロと親密に関係を持っているのが大きい。


 日本の他の地域の極道も十和麗月会と面と向かって抗争する組織はいなくなった。

 脅征威連合の内部でも十和麗月会とことを構えるのは得策ではないという意見が出るくらいだ。



「何が何でも十和麗月会とドレイクヴァロの関係を切り離さなければわしらも十和麗月会に手は出せん」



 安木は全国の極道を脅征威連合に従わせる野望を持っている。

 その中で一番邪魔な存在が十和麗月会なのだ。



「まずはあのサイラスって男の手腕を見せてもらいましょうか」



 宮寺と安木は顔を見合わせて笑った。





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