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ドレイクヴァロの娘~極道の男はマフィアの娘に囚われ堕ちていく~  作者: リラックス夢土


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26 レアカード




(まったく、エドワード叔父様に会うのは予想外だったわ)



 オリビアはそう思いながら浩人と手を繋ぎながら秋葉原を歩いている。

 豚骨ラーメンは美味しかったがエドワードは絶対浩人のことを調べに現れたに違いない。



(ヒロに正体がバレたら困るじゃない)



 オリビアはそっと浩人の横顔を見るが浩人の表情に変化はない。

 オリビアだって分かってる。いつかは浩人に自分の正体を話さないといけないことは。

 でもまだその時じゃない。

 もっと浩人と親密になってからじゃないと。



「オリビア。次はどこに行くんだ?」


「う~ん。本屋とグッズが売ってるお店よ」


「そうか。ここならいいんじゃないか?」



 浩人がお店を指差す。

 どうやら本屋のようだ。



「そうね。入りましょう」



 気を取り直して今日の目的を思い出す。



「えっと、アイドルナ〇トの最新刊は……あった!」



 オリビアは漫画本を手に取った。



「じゃあ、私、お会計してくるわね」


「ああ。俺はここで待ってる」



 オリビアは浩人と離れて会計の列に並んだ。





 浩人は漫画本を見るフリをしながら先ほどのオリビアの叔父と名乗った人物のことを考えていた。

 姿はオリビアと同じ緑の瞳ということもあり、二人が親戚なのは間違いない。

 そしてエドワードという人物もお金持ちらしいことは分かった。



(ゲーム会社を経営していると言っていたな。その辺りから調べてみてもいいか)



 それに浩人は一瞬とはいえエドワードから立ち昇った気配のことが気になっていた。

 とても普通の民間人のような気がしない。

 だがその気配も一瞬だったため浩人も確信は持てなかった。


 あのエドワードいう叔父は「職業が極道ってだけでは差別しない」と言っていた。

 普通の人間は「極道」と聞いただけで怖がったり関わり合いになるのを避けるはずだ。



(それともアメリカ人の感覚と日本人の感覚は違うのか)



 浩人はアメリカ人の知り合いはいないし、アメリカにも行ったことはない。

 当然、文化の差はあるだろう。

 その違いでオリビアもエドワードも浩人が思うような反応をしないのか。



(いや、それでも極道が裏社会の稼業だってことは分かるだろう。そんな男との交際を許す家族や親戚がいるだろうか)



 交際はお試し期間みたいなことだったがそれでも普通であれば極道と関わり合いになるのを避けるのが普通だ。



(たくっ!妙な奴らに関わっちまったな。オリビアの正体だけでもハッキリすれば対処の仕様があるんだが)



 浩人は難しい顔で悩んでしまった。

 そこへオリビアが会計を済ませて帰って来た。



「ヒロ。奥の方にグッズがあるから見に行きましょう?」


「ああ。分かった」



 お店の奥のスペースはグッズ売り場になっている。

 カードがたくさん並べられている場所でオリビアの足が止まった。



「こ、これは!」



 オリビアは一枚のカードを凝視している。



「そのカードがどうかしたのか?」


「これはアイドルナ〇トチョコに付いてるカードなんだけど、その中でもこのカードはレアカードなのよ!」



 興奮したようにオリビアは声を上げる。



「ふ~ん。そうなのか」



 浩人にはそのカードの価値は分からない。



(こんなカードになんか意味があるのか?)



「そうだわ! 白石組長さんへのお土産はこれにしましょう!」


「親父へのお土産?」


「そうよ。白石組長さんはヒロの命の恩人ですもの。これぐらいのお礼をさせてもらわなければ」


「俺が親父に助けられたのは中学生の頃の話だぞ?」



 浩人が呆れて言うとオリビアは首を横に振る。



「だってその時ヒロが殺されていたらヒロとは出会えなかったわ」


「まあ。それはそうだが……」


「すみません! 店員さ~ん!」



 オリビアは店員を呼んでそのレアカードを購入した。



「これで予算は使ってしまったわね。後はアキバの街をぶらつきましょう。ヒロ」


「ああ、分かった」



 二人は手を繋いでお店を出た。




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