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3-8.決着

辺りは気が狂いそうになるほどの闇に包まれていた。



なんだこれは!?

こんなの知らない。

ゲームではこんなの無かった!


先程までの闇の霧とはまるで違う。

隣にいるはずのセーナの姿さえ見えない。


私がパニックに陥ろうとしていると、

突然手を掴まれた。


「リリィ落ち着きなさい!」

「大丈夫!さっきまでと変わらない。闇の深さが違うだけ」



セーナの手の感触と声で一気に心が落ち着いていく。


どういうわけか、敵の攻撃がこない。


この闇を維持するのに力を使っているのだろうか。

私達が動けない内に回復するつもりかもしれない。


「セーナまだあいつの位置はわかる?」


「大丈夫!」


私の意図を察したセーナが、

私の掲げた杖に手を添える。


この暗闇でも流石だぜ相棒!頼りになる!



私達が魔力を込めると杖から光が溢れ出す。


最初は闇に飲まれ消えていくが、

次第に光が強くなり、やがて辺りを照らし出していく。

(良かった皆生きてる!)



そこから更に魔力を込めていき、

全ての魔力を出し切ったと思った頃には私達の手には光の剣が現れた。


これが魔法少女シリーズの真の奥の手だ!




生み出した光剣をセーナの導くまま振り下ろす。


光剣は魔王の本体コアとぶつかり、光が爆発する。


今度は辺りが光に包まれた。


魔王の本体コアを両断し、光剣は消えていった。


「・・・勝った?」



セーナを見上げると、満面の笑みで頷いてくれた。


思わずセーナに抱きつく。



しばらく抱き合っていたが

レオン達の視線に気付いて離れた。


なんかごめん・・・


気恥ずかしさと、男達の前でセーナを独占する

優越感のような、若干の申し訳無さの様なものを感じる。




ともかく、これで魔王は倒せたはずだ!


最後の暗闇は知らないやつだったけど、

真の最終形態とかいってまた出てこないよね?



ようやく、安堵の気持ちが広がる。



勝てたんだ・・・

転生してから14年近く頭を悩ませていた事が

ようやく終わったんだ。




これで思い残すことはないはず・・・






----------------------





それから、私達は魔王のダンジョンを一応探索した。


魔王が確実に滅ぼせた事の確認と、

復活を阻止する方法が無いか調べるためだ。



セーナの探知も使って魔王の存在が無いことを確認したが、

復活の方は何も見つからなかった。


まあ、きっと次の勇者がなんとかしてくれる事だろう。

もしかしたらその時も私のような存在が現れるのかもしれない。



一通りの探索を終えると、

私達は魔王のダンジョンを脱出し、王都に向かって歩き出した。


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