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(第59章 悠一への恋慕が蘇る)



生まれたのは、女の子だった。白い肌、大きな目、小さな唇。

それはそれは愛くるしい赤ちゃんだった。生まれてすぐには血液型もわからない。奥野も我が子を腕に抱き、メロメロだった。四十歳近くで授かった、待望の赤ちゃんだった。

しかし、どこか永井に似ていた。

赤ちゃんなんて皆同じ、猿みたいなものだと思っていたが、生まれた時からキョロキョロと、目も見えているかのようだった。肌も艶々していて、見えていないはずの目には輝きがあった。

声のする方に目を向け、興味ありげに、見えないはずの視線を投げかけてくる。

指をその小さな手のひらに置くと、ぎゅっと握ってくれる。

『こんなに小さくても、ちゃんと五本の指があり、ちっちゃな爪まである』

と感激したものだった。しかし、日が経つにつれ、なぜだか永井の面差しに似てくる。それは奥野も察しているかのようだった。「こんな顔の子が欲しいな、って母親がその写真ばかり見ていたら、本当にそんな顔の子が生まれるんだって」と、赤ちゃんが生まれたお祝いに来てくれた葵が言って笑った。

「美子ちゃん、本当に永井社長のこと好きすぎ」

そんな言葉を聞いて、『そういうものなの?』と変に納得してしまったが、育つほどに、その疑惑は頭をもたげ、美子を苦しめた。








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