魔王
遅くなりましたが投下します。
「そもそも、蘇生は特殊能力でも何でもない。 神聖系の職種と光属性を極めるか、INTとMIDが500を超えれば使用が可能になるんだ。 まあ俺の場合は、ダンジョンマスタースキルの召喚と作成による薬品に魔方陣、あとは称号『大賢者』『勇者』『異形たちの王』の影響が大きい」
仁は、仲間の蘇生が可能となった経緯と、スキルの構成と称号の効果と、それらによる影響が大きく関係していると推測していた。
「何それ、自慢なの?」
「私達も、使えるように為るのかしら?」
「ジュリアは、称号『聖獣』があるから可能性はあるぞ。 ルナは……」
「何よそれ、私には無理だっていうの?」
「まあ、脳筋じゃ無理としか…… すまん」
ジュリアには可能性はあるが、ルナはステータス的に無理があった。
「くっ…… みてらっしゃっい、私だって治癒魔法のひとつくらい覚えてみせるんだからー!」
「そうね、私も治癒魔法を使えるように勉強しないといけないわ。 ルナ、頑張りましょう」
彼女たちのやる気に、仁は打って付けの場所を教える。
「始まりのダンジョンの図書室には、様々な魔法関係の本があるから、転移魔方陣を設置しておくとしよう」
「ムムム、勉強とか……」
「私が入れる大きさなのかしら?」
「大丈夫だ。 かなり広い場所だし、守護者のリッチに聞けば大概の本のありかは分かる筈だ」
以前、仁が図書室に篭もりきりだった時、ジェットが入りたいと図書室の入り口に躰を無理やり通そうとしてハマってしまった事件が起きた事があった。
その後、図書室を閉鎖空間として改装し、図書室自体を拡張したのである。
「へぇ、どんな処か楽しみね」
「私は……」
ジュリアは目を輝かせていたが、ルナの顔に陰がさしていた。
「この世界の知識と情報なら、かなりの量だと思うぞ。 魔方陣や魔法を覚えられたのも、あそこの本のお陰だし、スキル獲得の情報もあるぞ。 そういえば、そろそろ漫画も整理しないとな……」
「何それ!? 漫画があるの? アニメは?」
ルナは漫画と聞こえた途端、目を輝かせて食いついた。
「アニメは無いが、漫画は俺の趣味程度のものがあるんだ。 俺の配下達には娯楽が少なくてな、トランプとかすごろくとか簡単なゲームをだしていたんだ。 その流れで褒美になる何かはないかと、漫画を作って渡していたんだ。 それが、ここ数年でかなりの量になってな、今では図書室で貸し出しを為ているんだ」
「モンスターが漫画を読むなんて、ミステリアスね」
漫画を作った経緯を語ると、ジュリアは感心を寄せる。
「そうだな。 最初は絵が珍しくてそれが良かったんだ。 それが、今では読み書きを覚えて、ストーリーの内容を理解し、それを読み聞かせる強者もいるんだ」
「何それ、どういう事?」
ルナは、文字を解読し漫画を読み聞かせるモンスターに違和感を覚える。
「それはな、彼奴らに文字を教えたのはアリア様なんだ。 ひらがなカタカナ漢字とかも、すべてを教えこんだ時には、さすがは女神さまとしかいえんかった」
女神パワーに掛かれば、モンスターにですら文字の読み書きを覚えさせられるのだと、思考を放棄するのであった。
「「はは、さすが女神さまですね」」
◇ ◆ ◇
「どうやら、やっと現れたようだぞ。 お前たち、覚悟はできているか?」
「「「おうよ!」」」
「「私達もできているわ」」
遠目からも見えるその異様に覚悟を決め、仁は全員の顔を見ながら決を採る。
そして、その場にいるすべての者達に号令を掛ける。
「よし、総員戦闘体制を取れ!! キング並びにジェネラルは最終防衛ラインにて待機し、その場を死守せよ! これより、我々は打って出る!」
「「「はっ、ご武運を!!」」」
仁は封印の無くなった穴へと向き直り、マルスを筆頭に主力メンバーを引き連れて走りだす。
◇ ◆ ◇
「おい、あれって魔物じゃないぞ」
「そうだ、あれは悪魔だ。 マルス、お前の剣に期待しているからな」
「うぅ、気持ち悪いニャ」
「すごいなアレは……」
「うむ、油断禁物だ」
「何あれ? あんなんアリなの?」
「ルナ! 気を引き締めて、彼奴は強いわよ!」
その場にいる者達すべてが、目の前いる悪魔から目が離せず、その威圧感に圧されていた。
「フフフ、お出迎えか。 なんとも貧相なやつらだ。 だが、お前たちに用はない、今立ち去れば命だけは助けてやろう。 フフフ…… フハハ…… ハーハッハッハ!!」
悪魔は、完全に仁達を見下し悦に入る。
だが、仁達はその悪魔に一歩も退かずに応える。
「すまんな、ここから一歩も退く気はない。 お前にこそ用はない、ここより立ち去れ」
「そうだ、ここは俺が通さん!」
「お前なんか、気持ち悪いだけニャ! 恐くはないニャよ!」
「ここは我らの土地だ!」
「おう、好きにはさせん!」
「グルル…… かみ砕いてやる」
「ルナ、止めときなさい、どう見てもアレはマズいわよ」
仁達の威勢に悪魔は真顔となるが、次の瞬間ににやけ顔へと変わり笑いだす。
「クックック…… よくぞ言った、それでこそ殺し甲斐があるというもの…… そして、我を楽しませろ! その身に恐怖を刻み、魂に後悔という文字を刻んでやろう! フハハハハハハ!」
悪魔は両手を高く上げて、高笑いで仁達を迎える。
悪魔アスタロト
禍々しいドラゴンを従え、天使のような姿をした悪魔であり、魔界の王の一人であると云われている実力者である。
アスタロト Lv40
HP128000/128000
魔王に相応しい実力を秘めた悪魔との開戦である。
魔王さまの登場ですが、NGだったりしますかね?




