作戦決行前日、2
さらっと書けてしまいました。
「はあ…… しみるうぅ~」
マナ酔いの疲労を解消すべく、仁は大浴場にて湯に浸かっていた。
「すっごっ! こんなに広いお風呂なんて羨ましい!」
「ちょっ! ルナさん、ここは男湯ですよ!」
ルナは、仁の造った大浴場を探検している。
「風呂場で騒ぐな! 入りたいなら、女湯へ行け!」
「あら、居たのね。 こんなお風呂なんてないから許して。 ずっと水浴び暮らしだったのよ」
「いいから、女湯へ行けよ! まったく……」
「すみません、ほら行きますよ」
「ん、隣よね? おじゃましました~」
アリアはルナの手を引き、女湯へと連れていく。
「女達はやかましいな、風呂はじっくり入るものだろう」
「そうだな、ゆったりと入るのが良いな」
「お前達も居たのか」
女子たちが去ったと思ったら、いつの間にかレドとリウが湯船に入っていた。
「戦場にでると、中々風呂には入れないですから、使わせて貰っております」
「そうだな、明日の為にもゆっくり温まるといい」
「「はっ」」
そんな会話をしていると、洗い場の入り口から配下の者達も入ってきた。
ぞろぞろと30名程が入って来たのだが、4~50人は入れるので問題はない。
「おお、やはり主でしたか」
「ん、お前達も風呂か、ゆっくりしていけよ」
「ありがとうございます。 明日の為にも使わせて貰います」
「他の連中は待機か?」
「はい、交代で使わせて貰おうかと思いまして」
「そうか、ならもう一つ造っておくか、待たせるのも何だしな」
「ありがとうございます」
「ハハ、俺にはこんなこと朝飯前だ、気にせず使えと言っといてくれ」
そんな事を話しつつ、仁は風呂から上がり脱衣場でフルーツ牛乳を飲み、着替えを済ませる。
大浴場から外へでると、配下の者達が順番待ちの列をつくり、入り口脇にズラッと並び待っている。
「おお、なんだもう並んでいるのか。 ちょっと待ってろ、もう一つ建てるからな」
「「「ありがとうございます!」」」
女湯は足りているので、男湯だけの更に大きな浴場を隣の空き地に建てる事にした。
ある程度のサイズと構造を魔方陣に描き出し、設置する方向と場所を調整して召喚する。
ボフン! と現れた大きな施設に、並んでいる配下達の声が上がるが、ただ建てただけなので、次の作業へと取り掛かる。
出来た建物の裏手に回り、排水溝を大浴場の排水溝へと繋げ、貯水槽を新たに設置して、新たな浴場へと配管作業をこなし、水を貯め始める。
水まわりが終わった処で、今度は浴場のボイラー室に向かい、湯を沸かす為に燃料となる魔石をボイラーに組み込んだ。
後は水を循環させて、ボイラーのスイッチを入れるだけである。
貯水槽の止水栓を開き水をボイラーへと流す。
次にボイラー側に水が入り次第スイッチを入れる。
水は浴槽にまで達し、やがて浴槽から溢れだす。
その溢れた水が排水溝へと流れ、やがて浄水場へと流れ着く。
浄水場のプールへと貯まっている水へと混ざり合い、軽い汚れは次のプールへと流れていく。
このプールにはスライム達が泳いでいるので、プールを通るだけで水は浄化されていく構造になっているので、浄化された水はポンプで上流にある貯水槽へと注がれ、浴場へと循環されていくことになっているのである。
「後は、お湯になるまで待てば使えるからな、もう少しだけ待っていろよ」
「「「ハイ!」」」
仁が作業を終えて、大浴場前で列に並ぶ配下たちに声を掛けると、二手に分かれて並び始めた。
◆ ◇ ◆
「ああ、温かい…… お風呂はこうじゃないと」
「ルナさん、はしたないですよ」
ルナとアリアは女湯の浴槽でくつろいでいた。
「だって気持ち良いんだもん」
「せめてタオルで隠しましょう」
アリアはバスタオルを巻いているのだが、ルナは自前の毛皮のみなので、濡れた毛並みは体に張り付き、体形が露わになってしまう。
「大丈夫よ、女子しか居ないんだし、普通は湯船にタオルは厳禁なんだから」
「アリアさま、ルナさんには必要ないかと……」
「ん? どういう事?」
「だって…… フフ」
サチコはタオルで体を隠しているが、ルナの小さな胸を見て勝ち誇った。
「ああ、失礼な! あんただって似たようなものでしょ!」
「なになに? なんニャ?」
ルナとサチコが言い争っていると、そこにミケが乱入してくる。
「「な、なん、だと……」」
「ん? どうしたニャ?」
ルナとサチコはミケの胸元を見て驚愕する。
体毛に覆われてはいるが、二人とは明らかにサイズの違うものが、存在しているのである。
「あっ! アリアさまニャ!」
ポフン、と猫化したミケはアリアの元へとすり寄った。
「あらあら、ミケは甘えん坊ね」
「フミャ~♪」
「「フフ」」
猫化してただのネコとかしたミケの姿に、ルナとサチコはホッコリするのであった。
アウトな表現があるようでしたら、ご一報ください。




