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とあるダンジョンの探索記  作者: アイネコ
第三章、人々の暮らし
113/206

ミケとルナ

すみません、今夜も遅れました。





 24階層、4日目


 仁達は、ワーウルフ達の村々に寄りつつ、25階層への階段を目指していた。



 途中に寄った村では、通行の許可を求められたが、ジェットを見るなり通して貰えた。


 休憩がてらに情報収集を試みるが、最初の村で聞けたものと大差はなかった。


 ひとつだけ新たな情報があったが、村の施設や建物の形状は、里長が考案したというものであった。


 一応、頭の片隅に留めるが、もう頭から離れず、確信を深める。


「会って確かめるしかないか」


 転生者、転移者の可能性は以前も考えていたが、実際に可能性が迫ると不安になって来てしまうのだった。



 ◇ ◆ ◇



 最後の村に入り、今日の移動はここまでとする。


「拠点を造らずにすむと、移動だけで楽だよな」

「そうだな、敵も居ないようだしな」


 村と村の間を、ワーウルフ達が巡回しているので、敵対するものは居なかったのである。


「明日は25階層ニャ」

「やっとここまで来れたな」

「うむ、力をあわせて来れたのだな」


「まだ25階層が在るんだ、ゆっくり休めよ。 お、来たみたいだな」

「ご飯ニャ」

「ここの飯はなにが出るかだな」


 途中の村でもご馳走になったが、すべて肉料理であった。


「お待たせしました」

「ありがとうございます」


 村の人々が仁達の宿泊施設へ、食べ物を運んで来ている。


「お肉ニャ、うまそうニャ」

「やはり肉料理だな」

「そうだな、肉でもいいが魚が食いたいな」


「そういえば、だいぶ魚料理を食べてないな」

「魚料理……、それはどの様な物ですか?」


 リウが肉より魚派なので、仁も魚料理が恋しくなった。


「魚料理は、川や海で獲れた魚を調理したもので、魚は水の中で泳ぐ生物なのです」

「水の中ですか…… どんな生き物でしょう。 見てみたいですな」


 仁は村長の一言で、我慢出来なくなった。


「じゃあ、ご馳走になりっぱなしもアレですし、魚料理を出しますか」

「「ん!?」」

「おしゃかなキャ!?」


 仁が腰を上げて、炊事場へと向かう。


「村長、炊事場を借りたい。 何処に在りますか?」

「え? あ、はい。 ご案内します」

「おお、久しぶりの魚か、ほっけも良いが、魚なら何でもいいな」

「ん、イワナの塩焼きとかも食べたいニャ」


 リウやミケの口は、すっかり肉より魚へと変わったようだった。


「ほう、魚料理とは色々とあるのですね」

「ええ、煮物や焼きもの、色々な魚で作り方が違うものも在りますね」


 村長は土間におりて、かまどを指し示す。


「こちらです」

「では、お借りしますね。 あ、たくさん作るので、村の人たちも如何ですか?」


「よろしいのですか?」

「構いませんよ、食材ならたくさんありますので」


 仁は食材の入ったアイテムボックスを取り出し、大量の魚を桶に移しだす。


「ありがとうございます。 では、皆を集めてきます」

「はい、ガンガン作るので、ご遠慮なくどうぞ」


 仁は、かまどに火をつけ湯を沸かし、備え付けのオーブンらしき物にも火をつけ暖める。


 これだけじゃ足りないと、外にでて石窯やバーベキューコンロを複数作り、焼きものの支度を始める。


「ん~、待ちきれないニャ。 あたしも手伝うニャよ」

「なら俺らは魚を焼くか」

「そうだな、それぐらいなら出来るしな」


 ミケは魚をさばき、レドやリウは焼き魚の支度を始める。


 それを見た仁は屋内に戻り、煮魚や蒸し焼きの支度を始める。


 手分けをして、魚料理を次々と作って居ると、遠くから何者かが叫び声をあげてやって来る。


 何事かと仁が外へ出ると、そいつは息を切らして、焼き魚を睨みつけていた。


「ハァハァハァ…… あ、あなた達! 何してんのよ!?」


「何って、おしゃかな焼いてんのニャ」

「さ、里長!?」


 いきなり現れ、息を整え文句を垂れる銀髪の少女に、ミケか応え村長が驚いている。


「そうじゃない! 何で焼き魚なんてあんのよ!?」

「それは、主が出してくれたからニャ。 ていうキャ、あんた誰ニャ?」


「あんた達こそ、誰よ!?」

「ルナさま、落ちついて下さい。 彼らは神の使徒様たちです」


「はあ? えっ!? マジ?」

「はい」


 里長ルナの質問に、ここの村長が宥めつつ応えると、ルナは大人しくなった。



 ◇ ◆ ◇



「う、旨い。 美味いよ~」

「ハッハッハ、そうキャうみゃいキャ 幾らでもあるニャよ、もっと食べるニャ」


 涙を流しながら焼き魚を食べるルナを、ミケが腹を抱えて笑い、ルナの目の前に自分の焼いた焼き魚を並べていく。


 はっきり言おう、どうしてこうなった。


「うう~、数千年ぶりの魚料理、ありがとう」

「そんなに食べてないのキャ……、大変ニゃね。 煮魚もあるニャよ、じっくり味わって食べニャ」


「うん、ありがとう。 あんた良い女だね」

「ん、あたしはミケ。 あんたは?」


「私は、ルナ。 ルナ・シルバリオよ、よろしくねミケ」


 こうして、ミケとルナは出会い

 良きライバルと、なっていくのである。




体調が良くないので、しばらくは投稿時間を決めずに、書き上げ次第で投稿します。



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