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ある朝、僕の“それ”が消えた。  作者: 花束 いと


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第20話 蒼井の姉貴

「田所くんだっけ。

 こんなところで何してたわけ」

「いや……ちょっと、考え事を」

「なにそれ」



 蒼井の姉貴は鼻で笑うと、しゃりっとアイスをかじった。

 なんとなく俺も、もらったばかりのガリガリ君を口にする。


 ……気まずい。

 なんで俺は、蒼井の姉貴と公園のベンチに座ってんだ。



 蒼井とは去年からの付き合いだ。

 当然、家に遊びに行ったことはあるし、蒼井の姉貴とも何度かあったことはある。


 だが、まともに話すのは今日が初めてだ。


 横目で蒼井の姉貴を窺う。

 すらりとした華奢な身体。

 開いた肩口からは黒いひもが見えて、なんか……大人の女って感じがする。



 それでもどこか親近感が湧くのは、

 蒼井と目元が似てるからだろうか。



 頬が緩む。

 無意識のうちに、身体から力が抜けていた。



 そんなことを考えていたとき。

 蒼井の姉貴が突然「あ!」と声をあげた。



「もしかして、田所くんもちんちん無くなった感じ?」

「さ、さすがにないっす」

「ん? ないって、ちんちんが?」

「ちんちんがないことが、ないっす」

「あ、そっか」

「……でも、なかった方がよかったかも」



 アイスをかじる。

 余計なこと言っちまった。


 蒼井の姉貴はなにも言わない。

 いや、正確には「あぁ」とだけ口にして空を仰いだ。



「なんも言ってくれないんすか」

「うーん、今考え中」



 ただのわがままだったのに、蒼井の姉貴は「んー」と声を出しながら本当に考え始めてくれた。


 それから少しして、ゆっくりと口を開く。



「正直、気に入らないんだよね」











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