マウント合戦
「穢されてしまいました……」
部屋の隅で落ち込んでいる詩織さんは置いといてクリスマス会が始まる。
料理は姉とお母さんが作ってくれて、二階まで運んでくれた。
姉も交えたみんなで馳走を食べる。
「美味しー!ナギっちの家のご飯はいつも美味しいね!」
「えへへ、そうかな?」
「なんで作ってない貴女が照れるのよ」
「奈凪ちゃんを悪く言うな!奈凪ちゃんがいるだけで食材が新鮮になるの!」
「どんな体質なのよ……」
チキンを頬張りながらみんなの顔を見る。
沢山の友達と私の家でパーティーしてるなんて夢みたいだ。
「これ持ってきたの誰?」
「私よ。夜奈も食べていいわよ」
「クリスマスに漬物持ってくるな」
私が言えなかったことを姉が言ってくれた。
お姉ちゃんナイス!
漬物が余ったら可哀想だと思ったが、詩織さんが何故か気に入ったようで「不思議な味がします」と言いながらいっぱい食べてくれた。
普段、繊細な料理しか食べてなさそうだから感動したのかな?
一回、家系ラーメンに連れてってみたい
料理を食べ終えたので、次はケーキの時間
ケーキに刺した蝋燭に火を灯してから部屋の明かりを消してクリスマスの歌を唄った。
「これ誰が吹き消すノー?」
「奈凪ちゃんが消していいよ」
「ええ!?誕生日じゃあるまいし!」
「みんなで消すとかどう?」
星七先輩の提案で、せーので消すことになった。
タイミングを合わせて一斉に息を吹くと、部屋が真っ暗になる。
「っ!?」
電気が付いてから横に居た詩織さんに非難めいた視線を送った。
暗くなった瞬間を狙ってほっぺにキスしてくるとか大胆過ぎるよ
視線が効かなかったので、テーブルの下で詩織さんの膝をつんつんして改めて遺憾の意を表したのに、彼女もやり返してきた。
理不尽だよぉ……
「お姉ちゃんのイチゴあげる」
「え、いいよ」
「イチゴ嫌いになったの?」
「そうじゃなくてみんなの前でやらないでよ」
「いつもはイチゴ貰ってんだ?」
星七先輩に揶揄われて顔がイチゴみたいに赤くなる。
いっつも貰ってるワケじゃないから!
たまにだから!五回に四回くらいだから!
「姉妹仲が良いのは知ってるけど流石に一緒に入浴するのは度を超えてると思うわ」
「ええっ!?ナギっちホント!?」
「か、家族で温泉行った時のハナシだよ!」
「え?最近、お姉ちゃんと一緒に家のお風呂入ったよね?」
麗奈先輩バラすな!
そんでもってお姉ちゃんは訂正するな!
「私は奈凪さんのおへ……」
慌てて詩織さんの口を塞いだ
おへそ舐めたって言おうとしただろ!
マウント取ろうとするな!
「おへ?」
「一緒にお遍路行ったんだよ!」
「ええ!?旅行行ったの!?」
綾坂に旅行行ったと誤解されてしまったが、おへその中に舌を入れられる変態行為がバレるよりかはマシだ
「私は奈凪ちゃんとラブ……」
ベットの中に飛び込んで愛花先輩の口を塞ぐ
それはもっと言ったらダメなんよ
「ラブ?」
「ラブブ買いに行ったんだよ!」
「あのぬいぐるみのヤツ?」
「そうそう!」
「どこにあんの?見たい」
「メルカリで売った」
「売るナー!」
綾坂に転売厨だと思われたが、この際しょうがない
ラブホテル行ったことがバレたら楽しいクリスマス会が地獄の第二回奈凪ちゃん裁判になってしまう
「女の子たちでクリスマス会してまーす!おねーさんすっごく楽しんでるよー!」
ケーキを食べ終えると、星七先輩が撮影を始めた。
この光景が見れるのは最後かもしれない
撮影は慣れないけど今日は好きなだけやらせてあげよう
「ドキドキ!第二回女だらけの王様ゲーム!」
前言撤回、私と麗奈先輩で星七先輩を取り押さえて奪った割り箸をへし折る。
この前、変な雰囲気になったの忘れたの?
それ抜きにしても姉と王様ゲームするのキツいんよ
王様ゲームを阻止したところで、プレゼント交換の時間になった。
実はこれが一番楽しみだったんだよね




