表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/67

姉妹百合とかフィクションだから!

文化祭が終わる直前に開放された。

部室に戻って来ると、綾坂が寄って来る。


「大変だったヨー」

「何かあったの?」

「ナギっちのブロマイドが開店と同時に詩織に買い占められちゃって他のお嬢様から「ナギちゃんのは無いの?」ってクレームが入った!」

「そ、そうなんだ」


私のブロマイド、詩織さんが全部買ってくれたんだ

売れ残らなくて良かった。


買ったのが詩織さんだけなら他のお嬢様に私の変な写真が行き渡らなかったということになるから、これが一番良い結末かも


「それで急遽、私が職員室でコピー機借りてナギっち画像を印刷してそれ配ったんだ」

「なにしてんだ!」

「みんな喜んでたよ。感謝したまえ」

「するか!」


最悪な結末じゃん!

私の変顔がめちゃくちゃ流出してしまった!


「タダで配ったけど、お金取っても無くなってただろうナー」

「タダ!?私の顔はポケットテッシュか!?」

「あ、良いこと思いついた!将来、ナギっちのブロマイド売る仕事一緒にやらない?」

「お断るよ!」


そんなんビジネスモデルとして成立するか!

三日で倒産するわ!


仕返しにスマホを綾坂に向けて変な写真を撮ってやろうと色々な角度から撮影したが、彼女は全部あざといポーズで写真に収まった。

クソッ!どれも可愛すぎる!なんだこいつ


私は撮れた画像を『綾坂フォルダ』に移しながら憤慨した。




家に帰ると、ブレザーをハンガーにかけ、そのままベッドに横になる。


今日はかなり疲れた。姉との『恋人ごっこ』と綾坂のブロマイドばら撒きで神経をすり減らした。

夕飯までこうしてよう


姉は夕飯ギリギリに帰ってきた。

打ち上げだったらもっと遅くなりそうだし、きっと後片付けが忙しかったんだろうな


夕食を終え、部屋でもう一度横になっていると姉が訪ねて来た。


「奈凪ちゃんお風呂なんだけど……」

「先入っていいよ」

「……一緒に入りたいな」


持っていたスマホがベッドの上に落ちる。

今なんて言った?


「ごめん。よく聞こえなかったんだけど」

「お風呂一緒に入りたい」


『恋人ごっこ』ってもう終わったんじゃないの?

マジで丸一日やるつもりなの?

そもそも世間の恋人は一緒に入浴するものなのか?

恋人が出来たとしても一緒にお風呂入るのは嫌なんだけど


いや、本題はそこじゃない

私は姉との過去を許したが、未来も許すとは言っていない

裸を晒すことはまた過ちを犯すことに繋がるから出来るだけ避けるべきだ


「お姉ちゃん絶対に変なことしないから」

「そんなの当たり前。というか入らないから」

「まだ奈凪ちゃんはお姉ちゃんの恋人だもん」


やっぱりまだ『恋人ごっこ』するつもりなんだ


「度を越えてるって……あんまりこういうこと言いたくないけどお姉ちゃん本当に反省してる?」

「反省してるのを奈凪ちゃんに見てもらいたいの」


泣くかと思ったが、以外にも姉は私を真っすぐに見据えた。

反省しているから一緒にお風呂に入るとはどういうことだろう?

凡人の私には到底理解出来ないのだが


「意味が分からないんだけど」

「奈凪ちゃんにお姉ちゃんは何もしない」

「それは分かったから、なんで一緒に入るのが反省の証明になるのか説明してよ」

「一緒にお風呂に入って何も悪戯しなかったら奈凪ちゃんはお姉ちゃんのこと信用出来るようになると思うの」


つまりどんなことがあってもそういうことをしないという確約をしてくれるということだろうか?

そんな確約は必要ない、夏祭りの姉の涙は嘘じゃない。

私はもう彼女を信用している。


「お姉ちゃんのことはもう信じてるよ。だからそんなことする必要ない」

「お願い。『恋人ごっこ』の時しかこんなことお願い出来ないから」


手を合わせながら上目遣いで私を見つめる姉の目を覗く

同じアメジスト色の瞳は一点も陰りがない


えっちな目的じゃないのは分かったけど、これって逆に私が信用されてないってことかな?

まだ警戒されてると思われてる?


思い返せばアレがあってから姉の前で着替えることは無くなった。それどころか家の階段を上る時に彼女が下に居たらスカートを抑えたりしていた。

そういった仕草は、夏祭り後でも変わらなかったから知らないうちに傷付けていたのかもしれない


気にしないと言いながら心のどこかでは引きずっていた?

『恋人ごっこ』をしている今日がその疑念を完全に払拭出来るチャンスなのかも?


姉妹の関係が完全に元に戻るなら姉の要望に応えても良い気がしてきた。


「……入ってやってもいい」

「ほんと?」

「じゃあウソ」

「ふふっ、久しぶりだね」


姉は心底嬉しそうに微笑む

楽しそうにしてるけど、そんなもんじゃないからね?

今からお姉ちゃんのことテストするんだよ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ