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劣情のサクリファイス

今までなあなあにして明言してなかったけど、この際だからハッキリ言うよ。


夜凪奈凪ちゃんは女の子の身体に興味があります!


『お姉さま』が好きなだけって言い張ってたけど、本当は女の子そのものが好き

もう言い訳しない


一番好きなのは今でも変わらず『お姉さま』だけど、他の女の子に惹かれるのも事実

私は女が恋愛対象だ


その証拠に、脱ぐことを躊躇している自分がいる。

見たいけど見せたくない

中学の修学旅行とかは平然としてたのに


隣りに居た詩織さんをチラッと見ると、彼女はもう半分以上脱いでたので、白い裸体が視界に飛び込んできた。


思わず生唾を飲み込む。

えっちなことは嫌とか言ってたくせに、もうすっかりエロキャラだ


バレないようにチラチラと見る。

良いもの食べてると発育良くなるんかな?

触らせてと言ったら触らせてくれるんだろうか?

……いやいや、何考えてるんだ

流石に引くよ


私以外、全員がお風呂場に入ってからようやく脱ぐ

バスタオルで隠そうかと思ったが、そうするとあがった後に身体を拭くことが出来ない


意を決してお風呂場に入る。

湯船の広さに驚いたが、足を止めることなく、洗い場に座ってボディーソープを身体に満遍なく付けて泡立てる。

こうすることで身体を見えなくするのだ


「あー!」


綾坂に私の浅知恵が看破されたかと思い、ビクッとして振り向くと、そこには水着を着た星七先輩の姿が見えた。

その手があったか!


「何で水着着てるんですカナー?」

「見られるの嫌だから」


星七先輩はガチじゃないって言ってたけど、女の子に見られるのを意識してるならガチじゃなかろうか?


「隠されてると見たくなりますナー」

「え、ちょっと、ストップ」


両手をにぎにぎしながら綾坂は星七先輩に近づいて、ついには押し倒した。

最近の子は積極的ですな


麗奈先輩がそれに走り寄ったので、綾坂に注意するかと思われたが、それは違った。


麗奈先輩は星七先輩の肩をぐっと抑えて綾坂の蛮行を手伝う。

規律を重んじる巻き髪女騎士は遺脱行動を許さないらしい

秩序も重んじた方が良いと思う


星七先輩は「きゃー!」と可愛い悲鳴をあげながら足をバタバタさせたが、その足を愛花先輩に抑えられる。

この人こういう時、以外と乗ってくるんだよな


「可愛い色してんジャン!」


星七先輩の水着が宙に舞う

何が可愛い色なのかは考えないようにしよう


その隙に湯船に入る。

水着着て来なくて良かった

あんな辱めを受けたら立ち直れない


一息つくと、影がすすすと寄ってきて、肩に当たる。

隣を見ると詩織さんが居た。

ソファの上で並んで座ることは多いけど、こうやって裸で肩を当て合うのは初めてだから妙に意識してしまう


煩悩を振り払わないといけない

そうだ、詩織さんに伝える言葉がある。


「今日はありがと。すっごい楽しかった」

「ふふっ」

「どうしたの?」

「綾坂さんと同じこと言うんだなと思って」

「え、綾坂が?」

「はい、お顔が真っ赤だったので告白されるかと思いましたよ」


二人が居なくなったのは綾坂が詩織さんにお礼を伝えたからだったらしい

こういう所、しっかりしてるからアイツのことが好きだ

わざわざ二人きりにして言ったのは恥ずかしかったからかな?

私としてはその方が恥ずかしいと思うのだけど


「良いところいっぱいあるヤツだから仲良くしてやってよ」

「そんなこと言われると妬いてしまいます」


妬いてしまう

その言葉に心が揺さぶられる

最近、詩織さんとキスする雰囲気になってないから、私への興味が薄れてきたのかと思ってた


でもこんな良い所に連れて来て貰って、更には「妬いてしまう」と、私のことを好きと捉えるような発言をした。

嬉しいと思うと同時にもっと満たされたいと思った欲張りな私は、ぎゅうぎゅうに詰まった心を更に埋めようとする。


「し、詩織さんは私のこと好きなの?」


言ってから自分の過ちに気づいた。

ここで詩織さんが「はい」と答えたらどうするんだ?

『お姉さま』が好きだからごめんなさいって言うのか?


言えないよね

責任を取れないのにそんなことを聞くべきじゃなかった。

私の浅はかな自己充足に詩織さんを付き合わせてしまう


やっぱり答えなくて良いと言おうとしたが、詩織さんが押し黙っていることに気づく

……もしや、好きじゃない?

友達として妬いてしまうって意味?

奈凪さんは本気にしているのでしょうか?どうやって説明しましょう?だりーですねって考えてるから黙ってる?

だとしたら私ってもの凄くイタい子じゃん


「……産まれたままの姿で告白するのは興が乗らないですね」

「あ、ごめん。そうだよね」


やっちまった!

これだから恋愛エアプは!

全裸で告白する恋愛ドラマなんて存在しない

ボカシを入れれば放送出来るのか?いや、肝心なシーンが台無しだから駄目だな

って、そんなこと考えてどーする


「奈凪さんは私のこと好きですか?」


裸は興が乗らないって言った癖になんで切り返してくるんだよ!

詩織さんのことは好きだよ

好きだけど、まだゲージが振り切れてないくらいの好意

そんなこと言うとキープしてるみたいでずるいよね


どう答えようか迷ってると、詩織さんが自分の胸を両腕で押し上げたので思わず目を逸らした。


「ふふっ、少なくとも私の身体は好きみたいですね」

「そ、そんなこと」


前髪を弄りながら答えると、詩織さんが更に身体を寄せて耳打ちしてきた。




「脱衣所で私の身体チラチラ見てたよね?ヘンタイ」




敬語が抜けた詩織さんの言葉に耳まで真っ赤になる。

バレてた

女の子はそういう視線が分かるの忘れてた


「そんなに好きなら今夜、私の部屋に遊びに来ませんか?」

「だ、駄目だよ。『禁忌』になっちゃうよ」

「見せるだけなら『禁忌』に値しないのでは?それとももっと過激なことを想像して言ったのですか?」


図星過ぎる

さっきから防御力貫通装備でズバズバ斬ってくるな


「ナギっちを誘惑すんな!」

「きゃあ!」


答えに窮してると、綾坂が湯船に飛び込んで詩織さんに抱きついた。

全裸同士でそれするのえっち過ぎる


「コイツのおっぱいは私が身を挺して隠す!だからナギっちは私に構わず先に行って!!」


どこに行けば良いのか分からないが、とりあえず助かった。

綾坂の犠牲は無駄にしない


綾坂から逃れようとした詩織さんが身体をよじった時に小さく喘いだのを聞いてしまう

鏡に映った私の顔が真っ赤なのはきっと茹だったからだ。

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