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知らない女の子に私は今日も100円で抱かれている~100円で抱かれる部~  作者: グナ


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ネズミーに行くぞ

夏休みに入って、ネズミー当日

朝の光に照らされて、薄っすらと目を開けたが、なんだか違和感を感じる。


……知ってる天井だけど、いつも見てる天井じゃない

なんだこれ?

まだ夢の中?

だとしたらどういう夢?


「と、どういうことーーー!?」


はっきりと覚醒したらその違和感の正体に気付いた。

何故か姉の部屋に居る。しかも隣で姉が寝ている。


「おはよう」

「おはようじゃなくて!なんでお姉ちゃんの部屋に私が居るの!?昨日、確かに自分の部屋で寝たんだけど!」

「寝顔が可愛くてつい持ってきちゃった」

「可愛くても妹を持っていっちゃいけません!!」


姉のベットから急いで降りて、自分の部屋でスマホの時刻を見る。

……良かった。寝坊してない


「まだ時間あるよね?もうちょっと一緒に居たいな」

「やだよ。これから支度するし」

「これから暫く離れ離れになっちゃうんだよ?10分でも良いから側に居てくれないかな?」

「一泊だよ!!」


着いてきて居た姉を部屋から追い出す。

寝顔見てたって言ってたけど、まさか毎晩やってないよね?

暗い部屋で寝顔を覗きこんでいる姉を想像する。

……こっわ

怖いけど、誘拐されても爆睡したままだった自分も怖い


ハプニングはあったけど、制服ネズミーだから服を選ぶ手間が無かったから、支度はスムーズに進んだ。

姿見で最終チェックして、部屋から出ようとすると、その前に扉が開いたので、また姉が入って来たかと思ったが、それは違った。


「詩織さん!?」

「来ちゃいました」


悪びれもせずに詩織さんは微笑む

持ってきちゃうの次は来ちゃうかよ


「ど、どうやって入って来たの?」

「奈凪さんのお母様に入れて貰いました」

「それなら良いけど、着いて来るのはダメだからね?」

「そのようなつもりはありません」

「じゃあなんのつもり?」

「奈凪さんに念を押す為です」

「ねん?」


ほっぺにキスするつもりなのだろうか?

ここで押し問答すると時間を喰うのでここは素直に折れるしかないな


「お腹を出して下さい」


そっちかー

そっちは嫌だなぁ

時間掛かりそうだし、その間に姉が入って来たら修羅場になりそう

こんなことになるんだったらネズミー行く日を教えなきゃ良かった。


「ほっぺにしない?」

「それでも構いません」


ダメ元で言ってみたんだけど、意外と素直に同意してくれたので胸を撫で下ろしたが、詩織さんがペンを取り出したので一気に青ざめる。


「ちょ、何する気!?」

「自分の持ち物に名前を書くだけです」

「ふざけんな!」


顔に名前なんて書かれたら外出れないじゃん!

家の中でも無理だし!


「ではやはりお腹にしますか?」

「名前なんて書かれたくない」

「拒否すると言うならば今からネズミーランドを貸切にしますよ?」

「どんな脅しなんよ……」


貸切にされたら、他の人に迷惑が掛かるからそう言われると屈するしかない

多くの人々の笑顔の為に私のお腹が犠牲になった。

英雄とは得てしてこういうものなのかもしれない


溜息をついてから、ブラウスを捲ってお腹を出すと、そこにペンの冷たい感触を感じたので、ビクッとなる。


「手元が狂うので動かないで下さい」

「くすぐったくてムリ!」


詩織さんが書き終えたので、姿見で確認すると宣言通り『藤詩織』とフルネームで私のお腹に名前が入っていた。


……ダサ過ぎる。


綾坂が前に詩織さんは勝手に恋人の名前のタトゥーを入れてくるタイプって言ってたけど、それはちょっと違って、正しくは恋人に自分の名前のタトゥーを入れるタイプだった。

恋人じゃないけどね!


「やだ!!」


スカートも捲ろうとしてきたので、全力で阻止して、ジト目を向ける。


「こちらも私のモノですよね?」

「そんなとこに書こうとするなんて信じらんない。ヘンタイ詩織」

「自分のモノに名前を記すだけで変態呼ばわりされるのは腑に落ちません」

「だったら自分に書いてろ!」


余裕あったのに詩織さんにせいで遅刻しそうだ

彼女を部屋に残して置くのは気が進まなかったが、そうも言っていられなくなったのでカバンを持って家を出る。


もうこんな責め方しないって言ったじゃん!

私のこともっと信じてよ!


途中で姉から『奈凪ちゃんの部屋に知らない女が居る』ってLINEがきたけど、返信してる暇は無い

お姉ちゃん、クリスマスの時に詩織さんと会った時あるハズなんだけどなぁ……

今頃、修羅場になってそう

詩織さんが余計なこと言ってないと良いけど




息を切らせながら集合場所の駅に行くと、やっぱり私が一番最後だった。


「あ、奈凪ちゃん来た。寝坊したのかな?」

「……そんなところです」

「ねーナギっち、麗奈先輩見てよー」


肩で息をしながら麗奈先輩を見たが、特段変な様子は無い

ちゃんと制服着てるけど、何が綾坂の癇に障ったのだろう?


「リボンしてないってありえなくない?制服に一番必要な部分だと思うんですけど」

「うっさいわね。学校行事じゃないんだから別に良いでしょ」


あー

リボンしてないから怒ってんのか


「もう行きましょーよー遅れちゃいますよ」


みうに促されたので改札に向かう

リボンが話題になったので、『お姉さま』の赤リボンを思い出して、心がざわついたが、それをなんとか抑える。


今日は思いっきり楽しむ日なんだから、そういう恋愛のゴタゴタは忘れよう


そう心に決めたが、結局それは起こってしまった。

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