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知らない女の子に私は今日も100円で抱かれている~100円で抱かれる部~  作者: グナ


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おっぱい下取引

一学期最後の部活、つまりこれが最後のチャンスだ

緊張を悟られないように過ごしながらその時を待っていると、部室の扉が静かに開いた。


「詩織センパイ!今日はみうを指名して下さい!」

「……離れなさい、不埒者」


私よりも先に動いたみうが詩織さんに抱きつき、そのままソファに連れ込んだので、初っ端から計画が破綻してしまう


「なぜ、奈凪さんと二人きりではないのです?オーナーを呼んで下さい」

「そのオーナーが許可したんですよぉ」

「あはは……」


苦笑いしながら心の中で頭を抱える。

なんで今日に限ってこうなるんだよ!

なんでみうが真ん中で私達が挟んでんだよ!

100歩譲って詩織さんが真ん中じゃないの?


麗奈先輩も面倒くさがって許可しないでよ

これじゃ実行出来ないじゃん


「あー幸せです!お二人の良い匂いが堪らないです!」

「……きっも」


詩織さんもそういうこと言う時あるんだ

私以外にタメ語使ったの初めてかも……

いやいやいや、嫉妬とかそんなのは全然ないから!


「出来ればもっとくっついて欲しいですぅ」

「出来ません」


私も同意見だと伝えようとしたが、途中で思い止まる。

……これってむしろチャンスなんじゃない?

まさかこの状況でやるとは思わないし、三人で並んでるからカメラの死角が増えてるよね?


意を決してみうを抱きしめると、本当にくっつくと思ってなかったのか、彼女の身体がビクッと跳ねた。


「な、奈凪センパイ?」

「なにキョドってんの?くっついて欲しいって言ったのはそっちじゃん」

「どうして部員同士が抱き合うのですか!?そんなコースを頼んだ覚えはありません!!」


最初からそういうコースはないのだよ

私の意図に気づいてくれよ


みうを抱きしめながら、詩織さんに視線で合図を送ったが、幼馴染じゃないせいか伝わらない。

綾坂だったらすぐ意図を汲んでくれるのに!


とゆうかここからどうする?

みうの背中越しに渡すか?

いや、それはカメラに映るな


どこか死角になる場所は?

……あった!!


隙の糸を発見した私は、スカートのポッケから用意しておいた紙を取り出し、それを握った手をみうの胸の下に差し出た。


こうすれば監視カメラに映らない

世界初、おっぱい下取引


「いい加減にして下さい!どういうおつもりですか?私を嫉妬させる企てですか?」


いい加減にするのはそっちなんですけど!

詩織さんが提案して来たんでしょ?気づいてよ

奈凪さんは必ず私のモノになりますとか預言じみたことを言ってた癖に全然余裕ないじゃん


再び、視線モールス信号を送ったが、色素が薄い瞳が濁るだけでさっぱり伝わらない。

これはもう最終手段を使うしかないな


「ひゃん!?」


紙をみうの下乳で抑えながら揉む

精密な作業が要求される職人技だ


「もう止めてください!!」


憤った詩織さんが私の手を取ったので、その瞬間に連絡先が書かれている紙を握らせると、感触が伝わったのか、濁っていた瞳が一気に輝いた。


「……そういうことだったのですね」


みうから離れて詩織さんのセリフを誤魔化すように紅茶を入れる。

はぁ……ドキドキだったよ

多分バレてないよね?




カーテンを開けて外に出ると、綾坂がまっしぐらにこっちに向かってきたので心臓が大きく跳ねる。


え、バレた?

そういえば私がプレイガール先輩に連絡先を渡されそうになった時も綾坂だけが気づいてたっけ

マークするべきなのは麗奈先輩じゃなくて綾坂だったかも


「……なんでみうのおっぱい揉んだの?」


そっち?

揉んだことを責められてる?

私のこと振った癖にそれはダメなの?


「も、揉みたくなった」

「はぁ!?なにその理由?てか嘘付いてるし!」


揉んだ理由までは用意していなかったから、咄嗟についた嘘は簡単にバレた。

そもそも綾坂に嘘は通用しないんだけどね


「女の子のおっぱいを勝手に揉むのは良くないと思いますぅ」


みうにも責められる。

コイツは自分へのセクハラは許さないタイプだったな


「ふふっ奈凪さんは愛の為に揉んだのですよ」

「そっちの理由も意味分からんし、なんでそんなに機嫌良さそうなんだよ!?」


明らかに困惑している様子で綾坂がつっこんだ

このままだと本当にバレるので、詩織さんの帰りを促したが、それは寸前で阻まれた。


「……ちょっと待ちなさい」


れ、麗奈先輩!?

めちゃくちゃ真剣な顔してるしこれは万事休したかも


「二人で相手したのだから200円払いなさい」


ずっこけそうになったけど必死に踏ん張る。

それは最初に説明しとくべきだと思うよ




ぼったくりキャバクラから退店して帰宅すると、詩織さんから初めての連絡が来た。


『奈凪さん』


絵文字も何もないのに不思議と気持ちが伝わってくる。


『詩織さん』


そう返すとまた私の名前が返ってきたので同じように返す。

それが暫く続いた後に『寝落ち通話したいです』と来たので面食らう

まだ夕飯前だよ

いくら財閥令嬢でもこんな時間には寝ないよね?


確認してみると、私の勘違いだったようで、今すぐじゃなくて、寝る前だったのでほっとする。

私のトーク力ではそんな長時間間を持たせられないのだよ




寝る準備を整えてから、詩織さんに電話すると、ワンコールで出たので思わず笑ってしまった。


「なにがおかしいのです?」

「可愛いなって思って」

「そういったことは面と向かって言って欲しいです」

「ごめんごめん」

「……もっと言って下さい」

「面と向かって言うんじゃないの?」

「いつも言って下さい」


そんなくだらない会話をしていると、いつしか詩織さんは寝入ってしまった。

彼女の控えめな寝息を携帯越しに聴きながら物思いに耽る。


……恋人同士みたいだった。

これからはこういう健全な付き合いが出来たら良いな。

夏休みのデートどこ行こっかなぁ?


詩織さんと行くデートを想像しながら私も眠りにつこうとしたが、中々寝付けない

興奮してるからではなくて、心の奥底から罪悪感が湧き上がってきたからだ


今日、私は本当に『禁忌』を犯した。

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