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名探偵の憂鬱 3
「まぁリックは脳筋だからねぇ」
店内の粗末な木の椅子に腰掛けながら、フィオナが悪い目で笑った。
「うっせ!
自分で言うのは良いけど他人が言うと腹立つんだよ!」
とかなんとか喋っていると、カウンターに突っ伏すリックの前に人が立った。
「へいへい、銅貨泥棒パーティ!
仕事よ!」
顔を上げると、バリキャリOLなソフィアが立っていた。
なんだかんだ言って彼女は依頼を持ってわざわざスラム近くのカルサンドまでやって来る。
「もうフィオナから聞いたかもだけど、殺人の捜査依頼が入ったわ」
「あたしはバカだから、探偵なんてできないよ」
リックは伸びをしながら起き上がる。
ソフィアは慣れた様子で雑然とした店内に入ってきて、その辺の椅子を引き寄せ、フィオナの横に座った。
「ん?
なんだあれ?」
壁にぶら下がる大きな麻袋を見て、ソフィアが訊く。
「あぁ、ゴミよ」
『拙僧はゴミではない!』
「なんだ、ゴミか。
あとでちゃんと捨てときなさいね。
でね、その殺人事件ってのが、どうも魔族か魔道士か、それもなかなか手強いのが絡んでそうだって話なのよ」




