24/43
ペヌペッチョ 5
「軽くて扱いやすいだろう。
これは盾としてのエンチャントに加え、下の部分を敵にぶつけて戦えるように、鈍器としてもエンチャントしてある」
そしてペヌペッチョは、その盾を両手で持ち、腰をかがめ、敵の足元を突く攻撃をして見せた。
「上半身、頭部や胸、腹なんてのは、多くの敵が守ろうとする。
だが足は案外おろそかだ。
強くなるまでは、足元を狙って攻撃すると良い」
そして最後にペヌペッチョは付け加えた。
「十日後に武術大会がある。
それに出場して、練習の成果を見せてみろ。
弟子にとるかはそれ次第だ」
リックはその言葉に、凛と気合いが入った。
「おう!」
その日から十日間、リックはペヌペッチョから受け取った装備品で身を固め、毎日猛特訓をした。
特に盾を使った足元への攻撃は、しっかり強化した。
そして武術大会当日。
大会は、練習で少し馴染んだ訓練場で行われた。
リックにとっては幸運だった。
選手の控え小屋で緒戦の出番を待っていると、ペヌペッチョが姿を見せた。
「調子はどうだ?」
「しっかり練習した。
体調も良い。
大丈夫だ」




