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努力で生き抜くこの世界  作者: こっさむ
第八章 ひとりではない学び
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215/265

三番目の名前

ご覧いただきありがとうございます!

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それでは、どうぞお楽しみください。

結果発表の掲示板には、人が何重にも集まっていた。


「押すな。番号を先に見ろ」


ゼノが言う。


「合否、総合、科目別」


「順番まで覚えているなら進め」


合格者一覧を上から追う。自分の番号が見つからず、指先が冷たくなった。最後まで見て、もう一度戻る。


「あった」


番号の横に合格の印がある。


「声に出せ」


「合格した」


ゼノも同じ番号を見た。


「確認した」


「それだけ?」


「何と言ってほしい」


「……分からない」


「なら、今はそれでいい。よくやった」


短い言葉なのに、胸の奥が少し熱くなった。


隣の順位表へ移る。総合1位はアステラ・リュネ、2位はエリオット・レイフォード、3位にレオン・アルヴェインと書かれていた。


「エリオット」


声に出すと、少し離れたところから返事が来た。


「やっぱりレオンだった」


淡い金髪の少年が人の間を抜けてくる。アルネリアの訓練場以来だった。


「久しぶり」


「2年ぶりくらいかな。僕が2位で、君が3位」


「1位はアステラ」


「見れば分かるよ。先に再会を喜ばない?」


「合格、おめでとう」


「君もね」


科目別の表には点数も並んでいた。筆記1位は96点のアステラ。エリオットは85点、俺は82点だった。


実技・判断は俺が49点で1位。エリオットが47点、アステラが42点。合計はアステラ138点、エリオット132点、俺が131点だった。


「実技は負けた」


エリオットが言う。


「筆記は負けた」


「剣の試験があれば、もっと勝てたのに」


「俺もそう思う」


「そこは否定してよ」


静かな声が横から入った。


「順位表の前で、実施されなかった試験を足しても結果は変わりません」


アステラが自分の番号と順位を照らしていた。


「筆記1位、おめでとう」


俺が言うと、アステラは一度だけ目を伏せた。


「ありがとうございます。レオンも、実技・判断1位、おめでとうございます」


「昨日、計算を確認できなかったって言ってた」


「確認できなかった問題があっても、他の答案が消えるわけではありません」


エリオットが笑う。


「1位らしい答えだ」


「順位と答え方は関係ありません」


アステラは合格者向けの案内へ目を移した。


「手続きの列はあちらです。期限と費用を先に確認した方がいいと思います」


窓口では、入学手続きに銀貨1枚、学費は年額銀貨6枚、教材と訓練具は年額おおむね銀貨2枚と説明された。寮費と食費は別になる。


「順位による免除はありますか」


ゼノが尋ねる。


「ありません。家計状況による減免は別途審査します」


「冒険者としての功績は?」


「入試や学費の優遇には使いません」


「分かりました」


特別扱いはない。総合3位も実技・判断1位も、次に必要な費用や手続きを消してはくれない。


外へ出ると、エリオットが待っていた。


「寮へ入る?」


「申請する」


「僕も。剣の話ができる相手がいると助かる」


「勝つため?」


「もちろん。それ以外にもあるけどね」


宿へ戻り、帳面へ結果を書く。合格。筆記82点。実技・判断49点。総合131点、3位。


ゼノがその下を指した。


「次は?」


「手続き、寮、教材、学費。それから授業」


「順位はもう書かないのか」


「1度で分かる」


3番目は到着点ではない。今の位置を知り、次に積むものを選ぶための数字だった。

お読みいただきありがとうございました!

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それでは、次回の更新でお会いしましょう!

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