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努力で生き抜くこの世界  作者: こっさむ
第八章 ひとりではない学び
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見る順番

ご覧いただきありがとうございます!

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それでは、どうぞお楽しみください。

実技・判断試験では、受験者が少人数の班へ分けられた。


試験官が全員を見渡す。


「課題より安全を優先してください。指示が分からなければ確認すること。独断で範囲外へ進まないこと」


隣の少年が小声で言った。


「戦わないのか」


「案内には、戦闘は必須じゃないとあった」


「剣を持ってきたのに」


「持ち込み禁止だよ」


「……本当だ」


最初の課題は、木柵の内側にある印を指定順に報告するものだった。赤い木札、中央の白い布、左奥の棒。地面には足跡もある。


「布をめくる?」


班の1人が聞く。


「めくらない。下は未確認のまま」


「足跡は印かな」


「分からない。見えた事実として最後に伝えよう」


俺たちは範囲の外へ出ず、確認できたものだけを順に報告した。


2つ目は、狭い木道の先へ布袋を運ぶ課題だった。板の1枚が浮き、片側には浅い溝がある。


「僕が持つ。先に行こう」


「待って。前の人が板を確かめる」


「急いだ方が点になるんじゃない?」


「速さの点があるとは言われてない。袋で足元も見えなくなる」


前の人が板を踏み、沈み方を確かめる。受け渡しながら進んだところで鐘が鳴った。


「止まれ」


全員で足を止める。試験官から左側を閉じ、右へ退避するよう指示が飛んだ。


「袋は?」


「置いていいと言われた。置く」


「右は狭い」


「1人ずつ。後ろから先に出て」


退避後、試験官が尋ねた。


「左側の危険は何ですか」


「分かりません」


「では、なぜ退避しましたか」


「閉鎖と退避の指示が出たからです。危険の種類を確認するために残る必要はありません」


最後の課題は、地図と状況札を使って3人の負傷者を移す順番を決めるものだった。短い道には崩れた木材があり、遠い道は幅が広い。1人は歩ける。1人は足を痛め、もう1人は意識の有無が書かれていない。


「短い道で一気に運ぼう」


「木材をどければ通れる」


「どける人数と時間が分からない」


意見が重なった。俺は札を指す。


「先に、意識が未確認の人を調べたい。歩ける人には広い道の入口と連絡を頼める」


「足を痛めた人は?」


「幅の広い道で運ぶ。短い道は、木材の状態を確かめる人がいない」


「時間切れになったら?」


「全員を同じ方法で運ばない。状態と役割を分ける」


班員はしばらく地図を見てから頷いた。


報告を終えると、試験官が聞いた。


「なぜ安全な道と言えるのですか」


「絶対に安全とは言えません。ただ、幅は確認でき、崩れた木材はありません。今ある情報では、短い道より搬送しやすいと判断しました」


試験が終わり、門の外へ出る。


「剣は使ったか」


ゼノが聞いた。


「使ってない。魔法も」


「不満か」


「少し。でも、見ていないものを決めなかった。班にも声を出せた」


「全部自分で決めたのか」


「意見は聞いた。最後も全員で決めた」


「なら、昨日より試験らしいな」


結果は明日出る。今夜にできるのは予想ではなく、食べて休むことだけだった。

お読みいただきありがとうございました!

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それでは、次回の更新でお会いしましょう!

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