剣姫戦いの決意
◆
「……ありがとう。あなたのおかげで、多くの民を解放することができた」
静かに紡がれた剣の姫の言葉には、確かな重みがあった。
【救援室で治療中だ】
「蒼生大和の治癒……見事なものね。
でも、不思議だわ……どこか、姉様の法に似ている気がする」
「…………」
彼女は目を伏せ、ゆっくりと言葉を継いだ。
「蒼生大和……あなたたちの力がなければ、民を救うことはできなかった。
あなたが“正義”の名のもとに戦っているわけではないことも、理解している。
でも……そんなことは関係ない」
顔を上げる。その瞳には、迷いのない光が宿っていた。
「あなたが成したこと。救われた命。
そのすべてに、私は心から感謝している」
◆
敗戦の地。
荒れ果てた大地に刻まれた、わずかな勝利の痕跡。
それでも――確かに、多くの命が解き放たれた。
だが現実は、なお重い。
まだ数えきれないほどの囚われ人が残されている。
エルフも、日本人も、そして多くの民が、
魔大国の支配のもと、奴隷として扱われている。
【本番はこれからだ】
低く、しかし確かな声。
これから戦いの激化は避けられない
【オーバーロード側から強い力を感じる。
戦いは、さらに激しくなるぞ】
「……上等よ」
短く吐き出された言葉。
だが、その奥に宿るのは燃え上がる闘志。
「こっちも戦力を整える。
そして――必ず、叩き潰す」
その声は、静かに、しかし確かに戦場へと向けられていた。




