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ルミナ☆オーバードライブ  作者: コルミ
第4話 英雄の受容(ルミナ☆スロー)
19/67

ep.19 変身、お得です

 その後ヒロ男は変身を解き、コーセーと二人で緑地公園へ向かった。

 人気の少ない場所で魔法の練習をするためだ。

 ちなみにヒロ男の"お触りの件"は、「ティオリアが元の身体に戻った暁にヒロ男に直接コークスクリューブローを捻じ込む」という話で決着している。

 そして二人は滅多に人が来ない緑地公園の奥へ到着した。


(さぁおーがさん、また変身しますよ!)

「……」


 ティオリアの言葉に少し考えるヒロ男。


「なぁ、俺も魔力を感じ取れるようになったってことは魔法を使えて戦えるってことだよな? 変身する必要あるのか?」

(もちろんあります! おーがさんの大きい"器"におーがさんの魂と私の魂が入って二人分の魔力を使えるんです! とってもお得です! ちなみに変身時に私の姿になるのは私の魂がおーがさんの魂の表面に貼り付いてるような状態だからで、それが肉体にも反映されてるからですね! ついでにもう一つ! 魂だけでは魔力を回復できないんですが、おーがさんの身体にお邪魔させていただいてるおかげで私も魔力を回復できてます! ありがとうございます! なのでたくさん食べてたくさん寝てくださいね!)

「そ、そうなのか…、わかった」

(というわけで変身しますね!)


 一通り説明したティオリアはヒロ男に本日三回目の変身を強行した。

 ヒロ男が光に包まれ、光の中から魔法少女ティアが姿を現す。


「…これが日常になっていくことに其処《そこ》は彼《か》とない恐怖を感じる…」

(三ヶ月の辛抱です! 魔法の練習をがんばって一緒にゼノウィータを倒しましょう!)


 公園に入ってから妙にテンションが高いティオリアの話を聞きながら、コーセーはクスクス笑う。


「ふふふ、ティオリアさんなんだが楽しそうだね? どうしたの?」

(えぇ! 魔法は私の人生のオトモですので、それを人に教えることができるのはとっても嬉しいことなのです! 特にコーセーさんには期待してますのでがんばって立派な魔導士になりましょう!)

「ははは! 魔導士にはならないけど期待してくれるのは嬉しいよ。よし、じゃあ始めますか」


 そして二人はティオリアの指導の下、魔法の練習を開始。

 ヒロ男にはまず"魔力は物理に干渉できる"という刷り込みを行うため、手に持った小石を魔力で浮かせる練習をさせた。彼の最大の壁は強固に形成された物理現象という名のイメージなのだ。おそらくこの刷り込みさえできてしまえば、ヒロ男はほっといても勝手に技を開発していくはずだ。


 コーセーには最も基本的な魔法である身体強化魔法を教えた。ヒロ男が無意識に使っている意味不明な高出力のものじゃなくとも、ある程度身体能力を底上げできれば今日のようにラベスに襲われても逃げられる確率が上がるのだ。

 身体を強化するイメージをさせ、その場でジャンプ。イメージをして、ジャンプ。それを繰り返して魔法が発動しているかを細かく確認していく。


「なんかコーセーの方が楽しそうだな」

「俺はおーががやってる奴の方が興味あるが」

(二人とも真剣にやってください!)


 先生《ティオリア》に叱られながら、二人は練習に励む。

 そしてその様子を木の影から眺める人影が一つあった。ティオリアがその気配に気付く。


(…! 二人とも、見られてます!)

「「…!」」


 二人が驚き、周囲を見渡す。

 すると近くの木の影に『椎名《しいな》 琴乃《ことの》』が立っているのを発見した。


「あ、見つかっちゃった」

「し、椎名さん! こんなところで何やってるの!?」

「え…、こっちのセリフ…」

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