↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ルミナ☆オーバードライブ  作者: コルミ
第4話 英雄の受容(ルミナ☆スロー)
17/67

ep.17 NO別の扉

(おーがさんどうですか? 何か掴めました?)

「く…っ、ダメだ。別の扉(・・・)が開きそうだ」

(はい?)「別の扉?」


 二人が不思議そうに聞いてくるが、そんなことを気にしている場合ではない。

 これは自分だけではどうにもならないと判断し、コーセーに悟られないようにティオリアに助けを求める。


(ティオリア、その…、口にするのは憚《はばか》られるんだが、俺が今置かれている状況は共有しないといけないと判断したから"あえて"言うぞ。"胸"と"下腹部"がそわそわして集中できん)

(はい!??? ななな何言ってるんですかセクハラですよ!!!)


 ティオリアが取り乱すがヒロ男は真剣そのものだ。


(感覚が共有されてるって最初に言ってたな。お前"これ"どうやってスルーしてるんだ?)

(どどどどどどうやってって言われても…! えーと…、ま、魔力を操作すると身体がじんわり温かくなるから…、その延長線上の生理現象だと割り切って気にしないようにしてるんですけど…)

(く…っ! つまり慣れるしかないってことか…! わかった…! "流れ"とやらを探すことに全力で集中する…!)

(そ、その意気です! がんばりましょう!)


 そしてヒロ男は目を閉じ、「すー…、はー…、すー…、はー…」と深呼吸しながら集中し出した。

 ヒロ男のその姿を見てコーセーがティオリアに尋ねる。


「ティオリアさん、魔力の流れを感じるってそんなに難しいの?」

(いえ…、今おーがさんが苦戦してるのはその前段階でして…)

「前段階?」


 コーセーが純粋な気持ちで質問するが、先ほどのヒロ男との会話の内容をコーセーに話したくないティオリアはテキトーに言い訳を始める。


(き、きっとおーがさんは肉体の感覚が強過ぎて体内のエネルギーを感じ取り難いんです。でも昨日から何回も魔法を使ってるので、コツさえ掴めばきっとすぐに空を飛んだり魔力の収束砲を使えるようになりますよ)

「ふーん…」


 それを聞き、改めて集中するヒロ男を眺める。


(親友が美少女の姿で俺の部屋で瞑想している…。なんだこの状況…)


 謎の現状に困惑しつつ、また動画を漁り始める。

 すると一般人だった少女がひょんな事から魔法を使えるようになるシーンが目に入った。それを見てふと疑問が湧いた。


「ねぇティオリアさん、この世界の人間は魔法は使えないのかな?」

(いえ、使えるはずですよ。生き物は動物も人間も皆魔力を持っていますので)

「ふーん…、俺も使えたりする?」

(あら、興味有りですか? ではコーセーさんにも魔力を感じる練習をして貰いましょうか。おーがさんの手を握ってください)

「こう?」


 ティオリアに言われるままヒロ男の手を握るコーセー。少し緊張したが勢いで誤魔化した。

 しかしヒロ男から予想外の反応が返ってくる。


「ひゃ!???」

「うおぁ!? 変な声出すなよおーが、びっくりした」

「あぁ…! す、すまん…!」


 可愛い声で変な声を出され、内心ドッキドキのコーセー。必死に平静を装う。

 そしてヒロ男はヒロ男で困惑していた。


(くそ…! これもティオリアが起こしてる"波"ってやつの影響か…!? 感覚の敏感さがえらいことになってる…!)


 ティオリアに聞こえないように心の中で状況を整理するヒロ男。

 ちなみにティオリアとしては、魔力の流れに波を起こすことで感覚を過敏にし、魔力の流れを感じやすくさせるという意図がある。ヒロ男が感じる胸と下腹部のそわそわ感も、コーセーに握られる手の触覚の過剰な感覚も、全てそのための副産物なのだ。

 ある意味その余計な感覚のせい魔力を感じ難くなっていたりもするが、二人はそのことに気付いていない。


 そしてヒロ男の困惑を余所にティオリアはコーセーにレクチャーを開始。


(コーセーさん、おーがさんの手から何かの"脈動"を感じませんか?)

「んー……、うん、感じる。鼓動とは違う、何か"温かい波"を感じる」

(それが私が起こしている魔力の波です。すごいですコーセーさん! こんなすぐに感じ取るなんて! 魔法はコーセーさんの方がセンスありますね!)

「え? そ、そう?」


 褒められて少し嬉しそうにするコーセー。ヒロ男は気にしないように必死に集中する。


(その"温かさ"はコーセーさんの中にも流れています。次は手から感じる"温かさの波"を頼りに自分の中のそれを感じてみてください)

「ん……」


 コーセーは小さく返事をし、ヒロ男のように目を閉じ、静かに集中し始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。