表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
75/91

083⚫️孤独と人と

人はみな、孤独な存在である。

生まれてくる時はふたりでも

死するときはひとりだ。

だから生まれたとき、どの赤子も手をにぎっている。

その命を手放さぬよう その得たものを離さぬよう

ちいさな指に力をこめている。


人はみな、孤独な存在である。

だからこそ、誰かとともに歩む。

だからこそ、生きる支えを何かに求める。

人生は得たものを無くす過程にすぎない。

それでも、手放せば、その重みを知ることができる。

彷徨いながら、つまずきながら、長い時を行く。


人はみな、孤独な存在である。

やがては無に帰る存在だと気づいている。

しかし、結末がわかっているからと

千年の静寂に耐えるのならば、その人生は何なのだ。

結末がわかっていても、ミステリーを読み進めてもよいのではないか。

過程もまた、味わうに足るのではないか。


道は交差し、ある時は寄り添い、また、ある時は別れる。

それでも、人が歩けば道ができる。

争いながら、手を携えながら、それぞれの結末まで行くのだ。

人はみな、ひとりでは生きて行けないものだから。


「ナカムラさん、起きてください!昼休み、終わりですよ!」

目を開けると、蛍光灯の光がまぶしかった。

「・・・ああ、得意先まわりか。ふたりでだね、タカミヤくん。」

そう呟いた彼の顔には、もう孤独の影はなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ