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029●やるな!偶蹄目!
「なぁ、ジン。どうして女子って、あんなにずっと喋りながら食べ続けられるんだ?まるで反芻動物みてぇだなぁ。」
「おいおい、ゴンタ。それは大きな声で言うもんじゃないぞ・・・。」
ジンの忠告もむなしく、机の向こうから亜子の鋭い声が飛んできた。
「いま何て言った?聞こえたわよ、ゴンタ!」
ゴンタはビクッと体を震わせ、慌てて口に手を当てた。
「いやっ!亜子!ごめん!」
だが、ゴンタの頭の中では、陽気な歌が流れていた。
(前奏、スタート!)
♪我ら偶蹄目、反芻できる
それが反芻亜目、牛・ヤギ・ヒツジ
忘れちゃいけない、鹿だってそうさ
♫我ら偶蹄目、反芻できる
それでどんな時でも、もぐもぐタイム
笑っちゃいけない、生き延びるんだ
(音楽、フェードアウト・・・♬)




