表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】崖上小屋で今日もハイヒールを眺めます  作者: 小原みん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

94/105

番外編③ リオン様の手紙事情

リオンは書斎で悩んでいた。


セイラに送る手紙ファンレターの色を、何色にするか。


セイラは、その見た目から派手な色や大人びた色を好むように見えるが、実は乙女らしい色を好む。


「やっぱり、パステルカラーかな。前は水色だったから……今日は黄色にしよう」


リオンのデスクには、パステルカラーの他にも、白や金箔の入った豪華なもの、そして裏方で働く彼用のシンプルなものが並んでいる。


リオンは、さらさらと筆を走らせた。

内容は、仕事の愚痴だ。


書き終えると封筒に入れ、いくつも並ぶスタンプの中から妖精のものを選び、しっかりと押す。


封筒のスタンプを一目見れば、内容が大まかに分かるように——。

それが、セイラと取り決めたルールだった。


始めはイラストを描いていたが、うさぎも、ネズミも、妖精も、花ですら、すべて虫に見えると言われてしまった。


星とハートだけは、何度も練習してセイラから合格点をもらえたが、なぜか他のイラストは上達しなかった。


「ちゃんと書き分けているんだけどな……そう思わないか?」


筆頭執事のユージンに問いかけると、「左様でございますね」と、曖昧な笑みが返ってくる。


「文字はとても美しいのに、不思議なものです」


ユージンは、机の上にそっと紅茶を置いた。


「何故だろうね……」


リオンは小さく息をつくと、紅茶の香りを確かめる。


「しかし、もうウサギのスタンプに星は描きたくないな」


「そうですね……ですが、もう必要ないかもしれません。ジャスミン様は回復なさいましたから」


「あぁ……そうだな」


リオンは紅茶を一口飲むと、穏やかに微笑んだ。


パステルカラーの封筒には、『りーちゃんより』と署名する。


「では、これを届けてくれ」


「承知いたしました」


「あぁ……それと、これは彼に」


シンプルな封筒には、薄い黄色の紙に紺色のインクで書いた依頼書を入れ、『R』と署名する。


二通の封筒をユージンに渡すと、リオンは静かに筆を置いた。

スタンプの意味


うさぎ→ジャスミン

花→町

ネズミ→諜報部員

妖精→愚痴


他、多数あります。

星は、危険度、緊急度。ハートは解決、対策済みのサインです。


セイラが、ルシナにうさぎのモチーフの財布をプレゼントしたのは、ルシナとジャスミンを、無意識に重ねていたからなのかも知れません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ