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ダンジョン妖精と始める異世界魔王ライフ  作者: 西園寺
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第三十四話 二十階層の守護者

――次の日。


「あぁぁ……」


 俺はベッドの上で目を覚まし、ゆっくりと体を起こした。


「みんな、おはよう……あれ?」


 いつもなら、メリたち水魅五姉妹か、ミルかゼキナの誰かが起こしに来ている。


 だが、今日は誰もいなかった。


「誰もいない……」


 俺は部屋の中を見回した。


 静かすぎる。


 少し嫌な予感がした。


「もしかして……」


 俺は寝室へ向かう。


 扉を開けると、そこには予想通りの光景があった。


「やっぱりいた」


 ベッドや布団の上で、ミル、ゼキナ、メリ、ビビ、セリ、サリ、エリがまとめて眠っていた。


 昨日は二十階層を購入し、森階層の実戦確認もした。


 疲れているのは分かる。


 だが、全員寝坊はさすがにどうなんだ。


「おい、起きろ。みんな」


 俺は声をかけた。


 しかし、誰も起きない。


「おーい」


「あぁ……私の旦那様……」


 セリが寝言を言った。


 お前もか。


 ミルだけじゃなくて、水魅まで変な夢を見るようになっている。


「お前ら、どんな夢見てんだよ……」


 俺はため息を吐きながら、少し強めに声をかけた。


「起きろ!」


「あぁぁ……」


 最初に目を覚ましたのはメリだった。


「あれ……ご主人様? なんでこんなところにいるんですか?」


「お前らが起きないからだよ」


「えっ」


 メリは周りを見て、ようやく状況を理解したらしい。


「す、すみません!」


「とにかく、みんなを起こして玉座の間に連れてきてくれ」


「はい!」


    ◇◇◇


 ――数分後。


 俺は玉座に座っていた。


 そして俺の前では、ミル、ゼキナ、水魅五姉妹が全員正座している。


「あのさぁ」


 俺は額を押さえながら言った。


「君たち、なんでそんなに寝坊するかなぁ」


「それは……」


 ミルが小さな声で言う。


「昨日、森階層の確認と二十階層購入で疲れてしまって……」


「それは分かる」


 俺は頷いた。


「一回寝坊したくらいなら許す。だがな」


 俺はミルとゼキナを見る。


「特にミルとゼキナ。お前らは何回も何回も寝坊してるだろ」


「すみません……」


 ミルがしゅんとする。


「ゼキナは?」


「申し訳ありません、マスター」


 ゼキナも小さく頭を下げた。


 いつも冷静なゼキナが正座して謝っている姿は、少し珍しい。


 だが、ここで甘やかしすぎるのも良くない。


「今回だけだからな」


「ありがとうございます!」


 全員が一斉に頭を下げた。


「はぁ……」


 俺はため息を吐いた。


「とにかく、今日は二十階層のボスを決めるぞ」


「はい!」


 ミルが顔を上げた。


「ミル、何かいい魔物はないか?」


「そうですね……」


 ミルは少し考えてから言った。


「黒曜石ゴーレムなんてどうでしょうか?」


「黒曜石ゴーレム?」


「はい」


 ミルの声が少し真剣になる。


「黒曜石の体を持つ、非常に強力なゴーレムです。普通のゴーレムよりはるかに硬く、力も桁違いです」


「どれくらい強いんだ?」


「伝承では、数々の町を滅ぼしたことがあると言われています」


「町を滅ぼすゴーレムか……」


 なかなか物騒だな。


「しかも、黒曜石ゴーレムは闇魔法を使えます」


「ゴーレムなのに魔法を使うのか?」


「はい。使える個体はかなり少ないですが、二十階層のボスとしてはかなりふさわしいと思います」


「なるほどな」


 森階層の最後に、普通の森系ゴーレムではなく黒曜石ゴーレム。


 少し異質だが、強敵感はある。


「でも、ミル。それってまだ買えなくないか?」


「買えますよ」


「そうか、やっぱり買えないか……ん?」


 俺は一瞬遅れて反応した。


「買えるの!?」


「はい!」


 ミルはにこっと笑った。


「タケシ様はEランク魔王になっていますし、ポイントも十分あります」


「マジか」


 なら迷う必要はない。


 二十階層のボスは強いに越したことはない。


「じゃあ、買うぞ」


 俺は管理画面を開いた。


「黒曜石ゴーレム、購入」


『黒曜石ゴーレムを購入しました』


『二〇〇〇〇ポイント消費』


 モニターに、二十階層のボス部屋が映る。


 そこに巨大な魔法陣が広がった。


 黒い光が渦を巻き、やがて一体の巨大なゴーレムが姿を現す。


 全身は黒曜石のように黒く輝き、光を反射して鋭くきらめいている。


 体は普通のゴーレムよりもはるかに大きい。


 胸の中央には、紫黒色の魔石が埋め込まれていた。


 その魔石から、闇の魔力が静かに漏れ出している。


「おぉ……」


「これが黒曜石ゴーレムです」


「めちゃくちゃ強そうだな」


「はい。二十階層の守護者としては十分だと思います」


 二〇〇〇〇ポイント。


 かなり高い。


 だが、町を滅ぼすほどのゴーレムなら、その価値はある。


「よし。これで二十階層のボスは決まりだな」


「おめでとうございます、タケシ様!」


「ありがとう」


 俺は画面を閉じた。


 これで十一階層から十九階層の森階層。


 そして二十階層のボス、黒曜石ゴーレム。


 一区切りとしてはかなり良い形になった。


「ご主人様、この後は何をされますか?」


 メリが聞いてくる。


「そうだなぁ……」


 俺はみんなを見た。


 俺自身の装備はある。


 魔銃、魔剣、上位魔剣、アルティアレギオン。


 だが、ミルたちにはあまり装備がない。


「俺の装備はあるけど、ミルたちの装備はまだ少ないよな」


「え?」


 ミルたちが驚いた顔をする。


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第三十三話終了時点:31750pt


翌朝の地脈ポイント:

20階層 × 500pt = 10000pt


第三十四話開始時点:

31750pt + 10000pt = 41750pt


第三十四話開始時点:41750pt


黒曜石ゴーレム購入:-20000pt


残りポイント:21750pt


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