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ダンジョン妖精と始める異世界魔王ライフ  作者: 西園寺
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第二十二話 水魅のメイド

「ミル、ゼキナ、起きろ」


 俺はベッドの横で、まだ眠っている二人に声をかけた。


 昨日、十階層完成祝いで肉やケーキを食べた後、二人はすぐに爆睡してしまった。


 俺がどれだけ片付けで大変だったか、少しは分かってほしい。


「おい、もういい加減に起きろ」


「あぁ……タケシ様……」


 ミルが小さな布団の中で、むにゃむにゃと寝言を言う。


「ついに……私との結婚を認めたのですね……」


 おいおい。


 どんな夢を見てるんだよ。


「ん……あれ、マスター……?」


「あ、ゼキナ。起きたか」


 先に目を覚ましたのはゼキナだった。


 ゼキナは少しぼんやりした顔をしていたが、すぐに姿勢を正した。


「す、すみません、マスター。私としたことが……」


「いいよ。それより、ミルを起こすのを手伝ってくれるか?」


「はい」


 ゼキナはミルの近くへ行き、そっと声をかける。


「ミル様、起きてください」


「あぁ……もう少しだけ……」


「ミル」


「はいっ!」


 俺が少し強めに呼ぶと、ミルはようやく飛び起きた。


「あ、すみません、タケシ様! また寝てしまって!」


「いいよ、別に」


 俺はため息をつきながら言った。


「お前ら、本当に朝に弱いよな。魔物とか妖精には、朝に弱くなる呪いでもあるのか?」


「そ、そんな呪いはないと思います!」


「私は否定できません」


「ゼキナはそこで真面目に答えなくていい」


 俺は苦笑した。


 まあ、昨日は十階層完成まで一気に進めた。


 疲れていても仕方ない。


「それより、ミルに聞きたいことがあるんだけど」


「なんでも言ってください!」


「実はな、今のレベルじゃ少し足りないと思ってる」


 俺は玉座に腰を下ろしながら言った。


「かといって、冒険者狩りだけだと少し効率が悪い。もっと簡単にレベルを上げる方法はないのか?」


 するとミルは、なぜか少し得意げに胸を張った。


「それなら、もう大丈夫ですよ」


「どういうことだ?」


「タケシ様がレベル五十になったことで、ダンジョン内の経験値還元効率が上がっています」


「経験値還元効率?」


「はい。つまり、一階層から十階層の魔物たちが冒険者を倒した場合でも、以前より多くタケシ様に力が還元されるようになったんです」


「なるほどな」


「そして、昨夜から今朝にかけて、ダンジョン内の魔物たちがかなりの冒険者を倒しています」


「まさか……」


「はい。タケシ様はすでにレベル八十です」


「マジかよ」


 俺は思わず声を上げた。


 寝ている間にレベル五十から八十。


 ダンジョン魔王、便利すぎる。


「まじで魔王様様だな」


「タケシ様が魔王様ですけどね!」


「それはそうだな」


 俺は少し笑った。


「だったら、ポイントはどれくらいあるんだ?」


「現在ポイントは一三〇〇〇です」


「一万三千……そんなにあるのか」


「はい。十階層分の地脈ポイントに加えて、冒険者の討伐ポイントと滞在吸収分が入っています」


 第二十一話終了時点で、残りポイントは七〇五八。


 そこに十階層分の地脈ポイント、五〇〇〇。


 さらに、魔物たちが冒険者を倒して得たポイントが加わって、一三〇〇〇まで増えたというわけだ。


「ちなみに、六階層までの魔物は一定時間で自動回復するようになっています」


「それもレベル五十の効果か?」


「はい。低階層の維持がかなり楽になりました」


「マジかよ。することなくなってきたな」


「そうですね」


 ミルが頷く。


 すると、ゼキナが一歩前へ出た。


「マスター。私に案があります」


「どんな案だ?」


「魔王として過ごしていくのであれば、身の回りを整える者が必要かと思います」


「身の回り?」


「はい。例えば、メイドなどを召喚してみてはどうでしょうか」


「メイドか」


 確かに、今までは食事も家具も全部ショップで購入していた。


 だが、これから世界の魔王を目指すなら、身の回りを整える配下がいてもいい。


 それに、ダンジョンが大きくなれば管理も増える。


 ミルとゼキナだけに任せるにも限界がある。


「どうされますか?」


「これから世界の魔王になっていくためには必要だな」


 俺は頷いた。


「よし、買うか」


「はい!」


「だったら、メイドは鬼系にでもするか」


 俺がそう言うと、ミルがすぐに反応した。


「タケシ様、せっかくポイントがたくさんあるなら、ただの鬼ではなく、進化種にしてみてはどうでしょう?」


「進化種?」


「はい。今のポイントなら、水魅などがおすすめです」


「水魅?」


「高等な水魔法を使い、手先が器用な種族です。掃除、洗濯、料理、水回りの管理にも向いています」


「なるほど」


 メイドとしてはかなり優秀そうだ。


 水魔法が使えるなら、風呂やキッチンの管理にも便利だろう。


「それにするか」


「はい!」


 俺は管理画面を開いた。


 買うのは五体くらいでいいだろう。


「水魅五体、購入」


『水魅×5を購入しました』


『二〇〇〇ポイント消費』


 次の瞬間。


 俺の前に青い光が現れた。


 その光が人の形を作っていく。


 現れたのは、水色の髪をした五人の美しい少女たちだった。


 透き通るような肌。


 青い瞳。


 耳の横には、水の雫のような飾りがついている。


 服装はシンプルな白と青のメイド服。


 どこか清らかで、涼しげな雰囲気をまとっていた。


———————————————————————————


第二十二話開始時点:13000pt


水魅×5購入:-2000pt


現在ポイント:11000pt


タケシのレベル:80

現在ポイント:11000pt


新しい配下:

・水魅×5


水魅の特徴:

・高等な水魔法を使う

・手先が器用

・掃除、洗濯、料理、水回り管理に向いている

・メイド役として召喚された


———————————————————————————

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