第二十一話「十階層のボス」
八階層、九階層、十階層。
新たな階層が一気に形成される。
「ついに十階層まで来たな」
「おめでとうございます、タケシ様!」
「まだだ。八階層と九階層を洞窟にする」
「そうですね!」
六階層から九階層までは洞窟系。
その方針は変えない。
「階層改変。八階層と九階層を洞窟エリアへ」
『八階層・九階層を洞窟エリアへ改変します』
『六〇〇ポイント消費』
モニターの中で、八階層と九階層が洞窟へ変化していく。
八階層は入り組んだ細い通路。
九階層は広い岩場と暗い穴が多い空間。
どちらも冒険者を消耗させるには十分だ。
「次は魔物だな」
「ケルベロスハウンドですね」
「ああ」
俺はショップを開いた。
「ケルベロスハウンド二百体、購入」
『ケルベロスハウンド×200を購入しました』
『五〇ポイント消費』
「かなり安くなったな」
「タケシ様のレベルが上がったことで、下位魔物の購入費が大きく下がっています」
「便利だな」
ケルベロスハウンドたちを、八階層と九階層に百体ずつ転移させる。
「魔物転移」
モニターに、洞窟内を駆ける黒い魔犬たちが映った。
「これで八階層と九階層も形になったな」
「はい!」
だが、まだ一番大事な場所が残っている。
十階層。
ボス部屋だ。
「まだポイントあるな」
「でしたら、十階層のボスを買ってはどうですか?」
ミルが言う。
「そうするか」
問題は、どんなボスにするかだ。
「ボスか……」
「タケシ様、ボスでお悩みなら、炎と氷のケルベロスなんてどうでしょう?」
「炎と氷のケルベロス?」
「はい。通称、ヘルストラケルベロスです」
「ヘルストラケルベロス……」
「氷魔法と炎魔法を使う、ケルベロスハウンドの進化体ですね。十階層のボスにはちょうどいいと思います」
「なるほどな」
六階層から九階層までケルベロスハウンドを配置し、その先の十階層に進化体のボス。
流れとしてはかなりいい。
「ポイントはあるし、それにするか」
「はい!」
俺はショップ画面を開いた。
「ヘルストラケルベロス、購入」
『ヘルストラケルベロスを購入しました』
『三〇〇〇ポイント消費』
十階層のボス部屋に、巨大な魔法陣が開いた。
そこから現れたのは、三つの首を持つ巨大な魔犬。
右の首は赤い炎を纏い、左の首は白い冷気を吐き、中央の首は黒い魔力を宿している。
体は普通のケルベロスハウンドとは比べ物にならないほど大きい。
「おぉ……」
「これがヘルストラケルベロスです」
「かなり強そうだな」
「Bランク上位からAランク下位に相当する魔物です」
「十階層のボスには十分だ」
ヘルストラケルベロスは、俺の方へ頭を下げた。
これで、十階層までの構成が完成した。
「よし、ついに十階層まで終わったぞ」
「おめでとうございます! ついに十階層まで完成しました!」
ミルが嬉しそうに飛び回る。
「これも二人のおかげだ」
「いえ、タケシ様の力です!」
「マスターの判断があってこそです」
「いや、二人がいなかったらここまで来れなかった」
俺は少し笑った。
「お礼に、今日はとてつもなく豪華なものにするぞ」
「やったー!」
「ありがとうございます、タケシ様!」
「ありがとうございます、マスター」
「いいよ」
俺は静かにショップ画面を開いた。
『チョコケーキ×3を購入しました』
『三〇ポイント消費』
『焼肉三人前を購入しました』
『五〇ポイント消費』
『ステーキを購入しました』
『五〇ポイント消費』
テーブルの上に、肉とケーキがずらりと並んだ。
「おぉぉ!」
「すごい量ですね」
「今日は十階層完成祝いだ。遠慮なく食え」
「はい!」
「いただきます、マスター」
俺たちは三人で食事をした。
ミルはケーキと肉を交互に食べ、ゼキナは静かに焼肉を口へ運んでいる。
俺もステーキを切りながら、モニターに映る十階層を見た。
一階層から五階層。
六階層から九階層。
そして十階層のボス部屋。
新帝ダンジョンは、ついに十階層まで完成した。
「これを食ったら寝るか」
「はい!」
「承知しました」
食事を終えた俺たちは、それぞれ眠りについた。
明日から、このダンジョンはさらに大きく変わる。
十階層を完成させた魔王として。
俺は次の目標を考えながら、静かに目を閉じた。
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階層数:10階層
残りポイント:7058pt
八階層:洞窟エリア/ケルベロスハウンド×100
九階層:洞窟エリア/ケルベロスハウンド×100
十階層:ボス部屋/ヘルストラケルベロス
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