第十八話「世界の魔王」
「タケシ様」
「どうした?」
ミルが急に真剣な表情になった。
「タケシ様がレベル三十になったので、お話ししておきたいことがあります」
「なんだ?」
「魔王には、ランクがあります」
「ランク?」
「はい。冒険者や魔物と同じように、魔王にもランクが存在します」
「俺のランクは?」
「現在のタケシ様は、魔王Fランクです」
「Fか……」
最初のランクってことか。
「ですが大丈夫です。魔王はレベル一〇〇に到達すると、レベルが〇に戻り、次のランクへ上がります」
「つまり、レベル一〇〇になったらEランク魔王になるってことか?」
「はい!」
「なるほどな」
レベルを上げて、ランクを上げる。
魔王にも成長段階があるわけだ。
「タケシ様、一度ステータスを開いてみてください」
「ああ、分かった」
俺は目の前に意識を集中させる。
「ステータスオープン」
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【新帝のダンジョン 魔王Fランク】
名前:タケシ
レベル:30
体力:7300
魔力:7300
スキル
・鑑定C
・魔力操作
・魔力感知
・ファイヤーボール
・煉獄斬り
・黒葬の惨撃
・未来予知Lv1
残りポイント:8018pt
所持品
・魔銃
・魔剣
・上位魔剣
・アルティアレギオン
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「確かに、魔王Fランクって表示されてるな」
「はい」
「ランクが上がると、何か変わるのか?」
「タケシ様がランクを上げていくごとに、ダンジョンにも何らかの変化が起きるはずです」
「何らかの変化、か」
新しい機能の解放。
階層の強化。
魔物の召喚範囲拡大。
そういうものがあるのかもしれない。
だが、それと同時に思った。
この世界は、魔王に成長システムを与えている。
冒険者を呼び込み、殺し、ポイントに変える。
魔王はその中で強くなっていく。
まるで、誰かがそうなるように仕組んだみたいだ。
「……この世界を作ったやつ、相当性格悪いな」
「タケシ様?」
「いや、なんでもない」
ミルは俺をじっと見つめた。
「タケシ様。あなたは転生し、ダンジョンの魔王に選ばれた数少ない転生者です」
「……」
「あなたは自由です。ダンジョンを守るだけでも、階層を増やすだけでも、外の世界へ出ることを目指してもいい」
自由。
俺はその言葉を聞いて、少しだけ考えた。
俺はこの世界に来てから、ずっと目の前のことだけを考えていた。
生き残ること。
ダンジョンを守ること。
冒険者を倒すこと。
階層を増やすこと。
でも、これからどうするのか。
何を目指すのか。
そこまでは、ちゃんと考えたことがなかった。
「俺は……」
俺は上位魔剣を握り直した。
ダンジョンの魔王。
それだけで終わるつもりはない。
せっかく異世界に来た。
魔王になった。
なら、目指す場所はもっと大きくていい。
「決めた」
「タケシ様?」
「俺は、ただのダンジョンの魔王じゃ終わらない」
ミルが息を呑む。
「俺は――」
俺は静かに笑った。
「ダンジョンの魔王じゃなくて、世界の魔王になってやる」
「……!」
ミルは一瞬驚いた顔をした。
だがすぐに、嬉しそうに笑った。
「はい、タケシ様!」
六階層の暗い洞窟の中で、俺は新しい目標を決めた。
レベル三十。
魔王Fランク。
未来予知Lv1。
ここからだ。
新帝ダンジョンの魔王として。
そして、いずれ世界を支配する魔王として。
俺の本当の魔王ライフが始まる。
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タケシのレベル:30
魔王ランク:Fランク
残りポイント:8018pt
新スキル:
・未来予知Lv1
目標:
・世界の魔王になる
第十七話終了時点:8018pt
第十八話中のポイント獲得:±0pt
第十八話中のポイント消費:±0pt
第十八話終了時点:8018pt
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